冷蔵倉庫大手のヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)の株価は調整が一巡して反発の動きを強めている。今期(14年9月期)好業績や指標面の低PBRが支援材料であり、強基調に転換して出直り展開となりそうだ。
冷蔵倉庫事業を主力として、水産品や畜産品などの食品販売事業も展開している。第4次中期経営計画(12年9月期〜14年9月期)の重点戦略では、低温物流サービスの戦略的ネットワーク展開やドメイン拡充を掲げている。
総合低温物流サービス強化に向けて冷蔵倉庫事業の能力増強を推進し、14年4月竣工予定で北海道小樽市・石狩第2物流センター(仮称)、14年6月竣工予定で大阪市・夢洲物流センター(仮称)、14年10月竣工予定で宮崎県都城市・都城第2物流センター(仮称)を新設する。海外はASEAN地域への事業展開を本格化して、タイ・ワンノイ第2物流センター(仮称)を建設中である。また13年11月には、鹿児島県南九州市の川辺物流センター増築および川辺ソーティングスポット(SS)新築が竣工した。
今期の連結業績見通しは売上高が前期比9.5%増の1300億円、営業利益が同20.7%増の45億円、経常利益が同18.2%増の45億円、純利益が同8.3%増の25億円としている。新規物流センター稼働で償却負担が増加するが、冷蔵倉庫事業の貨物取扱量が高水準で推移し、物流アウトソーシングサービスを軸とした総合低温物流への取り組み強化も寄与する。食品販売事業は市況が回復基調であり、適切な在庫量と回転率向上によって収益が改善する。
株価の動きを見ると、9月の戻り高値圏850円近辺から反落して上値を切り下げる展開だったが、760円〜770円近辺で下値固めが完了し、足元では800円近辺まで戻して反発の動きを強めている。1月6日は全般地合い悪の中でも、終値で前日比プラス圏を維持した。好業績を評価する動きだろう。
1月6日の終値801円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS48円31銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1114円84銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を回復して強基調へ転換する動きを強めている。低PBRも支援材料であり出直り展開となりそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
>>ヨコレイのMedia−IR企業情報
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!




2014年01月07日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ヨコレイは調整一巡して反発の動き、好業績や低PBRを支援材料に出直り展開
【アナリスト銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:28
| アナリスト銘柄分析