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2014年01月07日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】新日本建物は50〜60円のモミ合い煮詰まる、不動産株の出遅れ

 不動産関連の新日本建物<8893>(JQS)の株価は、9月の戻り高値圏から反落して水準を切り下げたが、足元で反発の動きを強めている。調整が一巡して出直り局面となりそうだ。

 首都圏で流動化事業(他デベロッパー向けマンション用地販売)、マンション販売事業(自社開発物件の分譲、新築マンションの買取再販)、戸建販売事業(戸建住宅・宅地分譲)、その他事業(不動産賃貸や建築工事請負)を展開している。10年11月に提出した事業再生計画に基づいて、マンション販売事業の買取再販、流動化事業の専有卸、戸建住宅販売事業を主力として経営再建に取り組んでいる。事業再生計画決定後の12年3月期および13年3月期は2期連続で最終黒字を達成した。

 事業再生を着実に遂行するため新規事業用地の仕入れも進め、13年9月に川崎市高津区で戸建販売の「北見方プロジェクト(仮称)」事業用地、13年10月に東京都江戸川区で戸建販売の「東葛西プロジェクト(仮称)」事業用地、13年11月に埼玉県志木市で戸建販売の「志木プロジェクト(仮称)」事業用地、13年12月には東京都町田市で戸建販売の「南町田プロジェクト(仮称)」事業用地を取得している。

 今期(14年3月期)の業績(非連結)見通しは売上高が前期比16.6%増の127億円、営業利益が同18.0%増の6億20百万円、経常利益が同3.1%減の4億05百万円、純利益が同4.2%減の4億円としている。販売戸数増加によって増収営業増益の見込みだ。事業用地仕入は第2四半期(7月〜9月)までにマンション販売事業で3物件・44億円(売上ベース)、戸建販売事業で9物件・21億円(同)を積み上げている。

 株価の動きを見ると、9月18日に91円まで急伸する場面があったが、反落して調整局面となり、12月24日と12月25日に54円まで水準を切り下げた。ただし足元では60円台を回復し、1月6日は全般地合い悪の中でも終値で前日比3円高と堅調だった。8月29日の安値52円に接近して下値を確認した形であり、調整のほぼ最終局面だろう。

 1月6日の終値64円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS4円02銭で算出)は16倍近辺、実績PBR(前期実績BPS11円64銭で算出)は5.5倍近辺である。日足チャートで見ると戻りを押さえていた25日移動平均線を回復し、週足チャートで見ても26週移動平均線を回復する動きを強めている。調整が一巡して出直り局面となりそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:58 | アナリスト銘柄分析