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2014年01月31日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】チムニーは高値圏で堅調推移してモミ合い煮詰まり感、やまやとの連携も注目点、決算発表が接近しての動意の可能性も

 大手居酒屋チェーンのチムニー<3178>(東2)の株価は、全般地合い悪化の状況下でも高値圏で堅調に推移して、モミ合い展開に煮詰まり感も強めている。TOBで親会社となったやまや<9994>との連携も注目され、2月7日予定の決算発表が接近して動意付く可能性もあるだろう。

 売上高が業界5位規模の居酒屋チェーンで、漁業などの一次産業、食材加工などの二次産業、店舗で商品を提供する三次産業まで一括して管理する「飲食業の六次産業化」に向けた取り組みを強化している。仕入れ面では魚鮮水産(非連結子会社)が愛媛県で漁業権を保有し、13年には新たに2つの買参権を取得した。

 飲食事業では、居酒屋業態「はなの舞」「さかなや道場」などを直営とFCで展開し、13年5月に1号店を出店した軍鶏(しゃも)をメインとする新業態「龍馬軍鶏農場」を14年までに50店舗出店する計画だ。コントラクト事業では、居酒屋事業で培った店舗運営ノウハウを活用して官公庁の施設内を中心に受託食堂を展開している。13年8月には「豊丸」「鶴金」など9店舗の事業を譲り受けた。また非連結子会社の紅フーズコーポレーションは「新橋やきとん」13店舗を運営している。

 前期(13年12月期)の業績(非連結)見通しについては、売上高が前々期比6.7%増の448億20百万円、営業利益が同7.0%増の35億20百万円、経常利益が同4.3%増の34億40百万円、純利益が同20.8%増の15億26百万円としている。新規出店効果などで先行投資負担や水道光熱費増加などを吸収する。今期(14年12月期)は新規出店効果や業務効率化効果に加えて、TOBで親会社となったやまやとの連携強化も注目点となるだろう。なお2月7日に前期決算発表を予定している。

 月次の売上動向(直営店全業態、前年比)を見ると、13年12月は既存店99.3%、全店104.6%だった。既存店の客単価はプラス基調である。13年1月〜12月累計は既存店95.7%、全店106.0%だった。また13年12月末の店舗数は直営407店舗(うちコントラクト98店舗)、FC293店舗、合計700店舗となった。

 株価の動きを見ると、TOBを材料視して昨年11月高値1380円まで急伸し、TOB終了後の12月上旬〜中旬に1200円近辺まで調整する場面があったが、その後は高値圏1300円〜1350円近辺で推移している。足元の全般地合い悪化の状況下でも堅調な動きであり、モミ合い展開に煮詰まり感も強めている。

 1月30日の終値1322円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS78円91銭で算出)は16〜17倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前々期実績のBPS558円26銭で算出)は2.4倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近してきた。動意のタイミングだろう。(ジャーナリスト&アナリスト)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:42 | アナリスト水田雅展の銘柄分析