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2014年02月25日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】エスプールは足元で下げ渋り感、好業績を評価して出直り

 人材サービスのエスプール<2471>(JQS)の株価は、利益確定売りや全般地合い悪化の影響を受けて1月の戻り高値圏から急反落したが、足元では下げ渋り感を強めている。好業績を評価する流れに変化はなく出直り展開だろう。

 アウトソーシング関連のビジネスソリューション事業(ロジスティクスアウトソーシング、キャンペーンアウトソーシング、障がい者雇用支援サービス)を主力として、人材派遣関連の人材ソリューション事業(販売・営業支援、オフィスサポート、試験運営サポート)、およびマーチャンダイジングサービス事業などを展開し、中期経営計画では16年11月期売上高100億円、営業利益5億円を目標としている。

 ロジスティクスアウトソーシングはネット通販市場の拡大が追い風であり、ECサイト出店企業などの物流センター運営・発送代行で新規顧客獲得を推進している。障がい者雇用支援サービスは、障害者雇用促進法に基づいて大企業の障がい者雇用をサポートするもので、企業向け賃貸農園「わーくはぴねす農園」の栽培設備販売収入と農園運営管理収入を収益柱としている。高付加価値サービスとして千葉県を中心に事業規模を拡大している。放射性物質除染業務はジャパンベストレスキューシステム<2453>の子会社バイノスから、福島県郡山市で道路除染業務を受託している。

 今期(14年11月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比11.8%増の60億円、営業利益が同2.3倍の1億50百万円、経常利益が同2.8倍の1億37百万円、純利益が同2.6倍の1億17百万円としている。ロジスティクスアウトソーシングや障がい者雇用支援サービスが好調に推移して全体を牽引する。前期赤字だったキャンペーンアウトソーシングや除染業務も黒字化して収益寄与する見込みだ。ネット通販市場拡大も追い風として、高付加価値サービスの好調で中期的に収益拡大が期待される。

 なお2月14日〜15日にかけて太平洋側を中心に見舞われた記録的な大雪の影響で、子会社エスプールプラスが運営する企業向け賃貸農園「わーくはぴねす農園・市原」においてビニールハウス4棟が損壊したが、同施設は雪災を補償する動産総合保険に加入しているため、ビニールハウス自体の損害については保険にて補償される見込みと2月17日に発表している。今期業績への影響は軽微だろう。

 株価の動きを見ると、1月16日の戻り高値1349円から利益確定売りで反落し、さらに1月下旬〜2月上旬の全般地合い悪化の影響も受けて2月4日の690円まで急落した。ただし素早く切り返しの動きを強めて、足元では概ね800円近辺で推移している。売り一巡して下値を固める動きだろう。

 2月24日の終値821円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円41銭で算出)は18倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円70銭で算出)は11倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線近辺で下げ渋る動きを強めている。サポートラインを確認して出直り態勢だろう。

>>エスプールのMedia−IR企業情報

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:06 | アナリスト水田雅展の銘柄分析