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2014年02月25日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ネットワークバリューコンポネンツは調整のほぼ最終局面

 ネットワーク関連製品のネットワークバリューコンポネンツ<3394>(東マ)の株価は水準を切り下げたが、足元では下げ渋り感を強めている。調整のほぼ最終局面だろう。

 セキュリティ、モバイル、クラウド、サービスを重点分野として、ネットワーク関連製品の輸入販売・運用・保守事業を展開し、新規事業としてコンテンツ配信分野にも取り組んでいる。13年5月に新日鉄住金ソリューションズ<2327>と資本・業務提携し、13年8月に米ニクサン社のネットワーク監視ソリューション製品に関する販売代理店契約、13年10月にカナダのノビフロー社が開発したオープンフロー関連製品の国内独占販売代理店契約、14年1月にはモバイル用作業報告書自動作成アプリを提供するG−Smart社と販売代理店契約を締結した。

 2月13日に発表した前期(13年12月期)連結業績は売上高が前々期比6.2%減の24億98百万円、営業利益が同53.7%減の57百万円、経常利益が同70.9%減の35百万円、純利益が1億02百万円の赤字(前々期は1億09百万円の黒字)だった。ネットワークソリューション事業は無線LANのホテル向け大型案件、ネットワークサービス事業は監視サービスなどが堅調だったが、子会社イノコスの不振をカバーできなかったようだ。

 期初計画を減額修正した前回予想(11月14日発表)との比較で見ると、売上高は第4四半期(10月〜12月)末に予定していた中規模案件の出荷が今期にズレ込んだため57百万円下回った。ただし販管費圧縮の効果で営業利益は12百万円、経常利益は8百万円上回った。純利益については、保有上場株式の売却を見送ったことに加えて、特別損失に取引先への貸付金に係る貸倒引当繰入額、子会社イノコスの株式評価損、そして投資有価証券評価損を計上したことで1億12百万円下回った。

 今期(14年12月期)連結業績見通しについては売上高が前期比7.2%増の26億79百万円、営業利益が同54.1%減の26百万円、経常利益が同54.7%減の16百万円、純利益が66百万円(前期は1億02百万円の赤字)としている。先端的ネットワーク関連商品の投入、パートナーとの協業推進などでプロジェクト単位での受注拡大を図るとしている。

 株価の動き(14年1月1日付で株式100分割)を見ると、1700円〜1800円近辺でのモミ合い展開から下放れの形となって水準を切り下げた。全般地合い悪化の影響を受けた2月4日には1155円、前期決算発表翌日の2月14日には1201円、そして2月20日には1200円まで下押す場面があった。ただし終値ベースでは1200円台を維持して下げ渋り感を強めている。

 2月24日の終値1220円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS70円54銭で算出)は17〜18倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS219円91銭で算出)は5.5倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が約18%に拡大している。調整のほぼ最終局面だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:12 | アナリスト水田雅展の銘柄分析