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2014年03月07日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】OBARA GROUPは好業績を評価、押し目買い好機

 溶接機器のOBARA GROUP<6877>(東1)の株価は、急伸した2月高値で目先的な過熱感を強めて上げ一服局面となったが、好業績を評価する流れに変化はなく押し目買いの好機だろう。

 自動車業界向け抵抗溶接機器や造船・建設業界向けアーク溶接機器を主力とする溶接機器関連事業、エレクトロニクス業界向け平面研磨装置や洗浄装置を主力とする研磨装置関連事業を展開している。溶接機器関連事業では、中長期的な市場拡大に向けて弾力的な供給体制を整備するため、中国(南京・上海)の設備能力を増強している。

 2月13日発表の今期(14年9月期)第1四半期(10月〜12月)連結業績は前年同期比36.9%増収、同59.1%営業増益、同46.9%経常増益、同62.3%最終増益だった。主力の自動車関連の好調が牽引して大幅増収増益だった。売上原価率は同2.0ポイント改善した。

 セグメント別に見ると、溶接機器関連事業は自動車メーカー向けの好調で同60.7%増収、同2.1倍営業増益(全社費用等調整前)だった。平面研磨装置関連事業はシリコンウェーハ関連の設備投資需要が低調で同13.6%減収、同84.5%営業減益だった。

 通期の見通しは前回予想(11月11日公表)を据え置いて売上高が前期比1.1%増の390億円、営業利益が同4.5%減の60億円、経常利益が同19.7%減の59億円、純利益が同12.9%減の40億円としている。世界の自動車メーカーの設備投資は活発であり、研磨装置関連事業も半導体関連の設備投資が期後半には回復に向かうことが期待される。

 高水準だった前期との比較で自動車関連の設備投資需要が落ち着いた状況になるとして保守的な見通しだが、通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が28.7%、営業利益が33.0%、経常利益が41.0%、純利益が37.8%と高水準である。想定為替レートも1米ドル=98円60銭と保守的であり、早くも通期増額の期待が高まる。

 なお2月13日に発表した自己株式取得(取得株式総数の上限20万株、取得価額総額の上限5億円、取得期間14年2月14日〜3月28日)については、2月21日時点で取得株式総数が12万9400株、取得価額総額が4億9965万2000円となり終了した。

 株価の動きを見ると、全般地合い悪化の影響を受けて2月4日に2885円まで調整する場面があったが、素早く切り返した。さらに第1四半期業績や自己株式取得を好感して2月19日の高値4175円まで急伸した。その後は目先的な過熱感を強めたこともあり上げ一服の形だが、過熱感を冷ますための自律調整局面だろう。

 3月5日の終値3715円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS205円86銭で算出)は18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1596円45銭で算出)は2.3倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。上値追いの展開で足元の上げ一服局面は押し目買いの好機だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:10 | アナリスト銘柄分析