ネットワーク機器製造・販売のアライドテレシスホールディングス<6835>(東2)の株価は、動意付いた1月高値から急反落したが、足元では売り一巡感を強めている。自己株式消却も好感する動きだ。下値を固めて反発のタイミングだろう。
世界23カ国・39連結子会社を統括する純粋持株会社で、ネットワーク関連機器およびソリューションの企画・開発・製造・販売・保守事業などを展開している。子会社の米アライドテレシスキャピタルコーポレーションは、在日米軍横田基地、在日米軍三沢基地、米国大使館などの在日米軍施設においても最先端ネットワークインフラを提供している。
今期(14年12月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比14.6%増の343億円、営業利益が7億円(前期は12億84百万円の赤字)、経常利益が同27.8%減の5億50百万円、純利益が同4.8%増の1億円としている。前期は売上面で米国政府機関の一時閉鎖などの影響を受け、コスト面では円安に伴う海外経費の円換算額増加などで営業損益が悪化したが、今期はソリューション販売の強化、北米における政府系案件の受注増加、国内におけるIT関連投資の需要増加、円安に伴う国内販売価格の改定などに加えて、在庫の適正化、社内ITインフラ投資一巡による経費削減などで、営業損益が大幅に改善する見込みだ。想定為替レートは1米ドル=105円としている。
なお3月4日に自己株式の消却を発表している。1197万5145株(消却前の発行済株式総数に対する割合9.91%)を3月18日付で消却する。消却後は発行済株式総数1億886万4545株、自己株式数0株となる。
株価の動きを見ると、動意付いた1月の昨年来高値126円から反落し、前期業績が計画を下回ったことも嫌気されて2月17日に83円、さらに3月3日にも83円まで下押す場面があった。ただし3月5日には自己株式消却を好感して101円まで急伸する場面があり、足元も90円近辺で推移して売り一巡感を強めている。
3月12日の終値89円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS87銭で算出)は102倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS94円16銭で算出)は0.9倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、日足チャートで見ると25日移動平均線回復の動きを強めている。反発のタイミングだろう。
>>アライドテレシスホールディングスのMedia−IR企業情報
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!
2014年03月13日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アライドテレシスHDは反発のタイミング、自己株式消却も好感
【アナリスト銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:11
| アナリスト銘柄分析