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2014年03月24日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】チムニーは好材料続いて上場来高値圏、自律調整を挟みながら上値追い

 大手居酒屋チェーンのチムニー<3178>(東1)の株価は、東証1部市場への指定替えやアサヒビールの資本参加などを好感して急伸し、上場来高値圏で推移している。TOBで親会社となったやまや<9994>との連携も注目され、自律調整を挟みながら上値追いの展開だろう。

 売上高が業界5位規模の居酒屋チェーンで、漁業などの一次産業、食材加工などの二次産業、店舗で商品を提供する三次産業まで一括管理する「飲食業の六次産業化」に向けた取り組みを強化している。仕入れ面では子会社の魚鮮水産が愛媛県で漁業権を保有し、13年には新たに2つの買参権を取得した。

 飲食事業では、居酒屋業態「はなの舞」「さかなや道場」などを直営とFCで展開し、13年5月に1号店を出店した軍鶏(しゃも)をメインとする新業態「龍馬軍鶏農場」を14年までに50店舗出店する計画だ。コントラクト事業は、居酒屋事業で培った店舗運営ノウハウを活用して官公庁の施設内を中心に受託食堂を展開している。13年7月には新業態を推進する子会社「めっちゃ魚が好き」を設立した。13年8月には「豊丸」「鶴金」など9店舗の事業を譲り受けた。子会社の紅フーズコーポレーションは「新橋やきとん」13店舗を運営している。

 今期(14年12月期)の業績見通しは、連結決算(連結子会社3社)に移行して売上高が464億24百万円、営業利益が32億60百万円、経常利益が33億07百万円、純利益が15億87百万円の見通しとしている。前期の非連結業績との比較で見ると5.4%増収、5.2%営業増益、3.2%経常増益、10.9%最終増益となる。既存店売上高は前期比96.0%、グループ全体売上高は同3.4%増の700億円、新規出店は直営30店舗、FC5店舗、閉店は直営10店舗、FC10店舗の計画だ。

 月次の売上動向(直営店全業態、前年比)を見ると、14年2月は既存店が93.2%、全店が97.1%だった。2週連続で週末に首都圏を襲った記録的な大雪の影響を受けた。ただし既存店の客単価は101.8%と好調を維持している。14年1月〜2月累計では既存店98.1%、全店102.6%だった。なお14年2月の新規出店は3店舗、閉店は1店舗、直営からFCへの転換は5店舗で、14年2月末の店舗数は直営402店舗(うちコントラクト98店舗)、FC296店舗、合計698店舗となった。

 今期は消費増税の影響で客数減少を見込み既存店売上高はマイナスの計画だが、新規出店・店舗改装・業態転換の効果に加えて、仕入価格見直しやメニュー改定による原価安定化、業務効率化や経費コントロール徹底などの効果も寄与して増収増益見込みだ。飲食事業では継続的な新規出店を実施し、コントラクト事業では16年度の新規受託に向けて入札活動を準備する方針だ。

 なおTOBで親会社となったやまやとの連携については、酒類の共同調達、新商品の調達、物流、物件開発など広範囲にわたる双方へのメリットが出る施策を進めていく予定としている。連携強化の効果が期待される。また3月4日には、アサヒグループホールディングス<2502>傘下のアサヒビールが当社に資本参加すると発表した。当社株式の9.1%を米投資ファンドのカーライル・グループから買い取り、当社との関係を強化する。

 株価の動き(3月4日付で東証2部市場から東証1部市場へ指定替え)を見ると、やまやによるTOB以降は概ね1300円台でモミ合う展開だったが、2月25日の東証1部市場への指定替え発表、3月4日のアサヒビールによる資本参加発表を好感して急伸し、3月7日には上場来高値となる1847円まで上値を伸ばす場面があった。

 3月20日の終値1596円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円38銭で算出)は18〜19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前期実績の非連結BPS601円58銭で算出)は2.7倍近辺である。週足チャートで見るとモミ合い上放れて13週移動平均線がサポートラインの形だ。また日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。上値追いの展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:31 | アナリスト水田雅展の銘柄分析