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2014年03月31日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トレジャー・ファクトリーは成長力を評価して1月高値目指す

 リサイクルショップのトレジャー・ファクトリー<3093>(東マ)の株価は全般地合い悪化の影響で1月高値から反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。中期成長力を再評価して1月高値を目指す展開だろう。4月11日予定の決算発表が接近して期待感が高まる可能性もありそうだ。

 関東圏を中心に総合リユースショップ(総合業態)と服飾専門リユースショップ(服飾業態)を直営とFCで展開している。13年12月末時点の店舗数は直営総合業態47店舗、直営服飾業態21店舗、新業態の古着アウトレット1店舗、FC総合業態4店舗の合計73店舗である。

 関西圏にも13年5月に総合業態の関西1号店・神戸新長田店、13年10月に服飾業態の関西1号店・尼崎店、そして14年3月には関西3号店、大阪府では初出店となる総合業態「トレジャー・ファクトリー岸和田店」をオープンした。関西圏へのドミナント出店を加速させる戦略だ。

 前期(14年2月期)業績(非連結)見通しは売上高が前々期比15.7%増の92億40百万円、営業利益が同8.2%増の6億80百万円、経常利益が同8.2%増の6億92百万円、純利益が同1.2%増の3億76百万円としている。新規出店に加えて、既存店が好調に推移し、大型家電・家具の仕入増加に伴う運送コスト増加などを吸収する。

 月次売上(直営店の店舗売上、前年比速報値)を見ると、14年2月は全店107.9%、既存店98.7%だった。2月の既存店は関東圏での2週連続の大雪の影響を受けて一部店舗で営業時間を短縮したこともあり、13年4月(96.6%)以来の前年割れとなったが、13年3月〜14年2月累計は全店114.4%、既存店104.1%と好調に推移している。第3四半期累計(3月〜11月)の進捗率は営業利益が79.9%、経常利益が80.8%、純利益が83.5%と高水準だったため通期利益増額の可能性があるだろう。

 リユース市場は拡大基調であり、中期成長に向けて出店エリア拡大と新規出店加速、業態の多様化、家具・家電の出張買い取り強化、Web経由の販売・買い取り強化、新規事業(10年10月開始のブランドバッグ&ファッションレンタル事業)などの成長戦略を推進している。多店舗展開に向けて13年6月に物流センターを移転拡張した効果も寄与して、中期的に収益拡大基調だろう。

 株価の動きを見ると、1月高値1980円から反落して調整局面となり、足元では全般地合い悪化も影響して3月26日に1711円まで調整する場面があった。ただし3月28日には1793円まで戻して切り返しの動きを強めている。調整が一巡して中期成長力を再評価する動きだろう。

 3月28日の終値1793円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS135円85銭で算出)は13〜14倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(前々期実績のBPS745円53銭で算出)は2.4倍近辺である。週足チャートで見ると足元の調整局面は26週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発した。サポートラインを確認した形だ。調整一巡して1月高値を目指す展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 06:50 | アナリスト水田雅展の銘柄分析