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2014年03月31日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ソーバルは調整一巡して出直りの動き、好業績を評価

 ソフト開発技術者派遣のソーバル<2186>(JQS)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて水準を切り下げたが、足元では出直りの動きを強めている。調整が一巡したようだ。好業績に評価余地があり、4月10日予定の前期決算発表が接近して期待感が高まる可能性もあるだろう。

 ソフト開発技術者分野のエンジニアリング事業(ソフトウェア・ハードウェアのエンジニア派遣および受託開発)、その他事業(RFID製品・システムの開発・販売など)を展開している。3月12日には新規事業部を新設すると発表した。既存ビジネスの枠にとらわれない自由な発想で新規事業の立案検討を行い、事業化を目指すとしている。

 前々期(13年2月期)の顧客別構成比はキヤノン<7751>グループが約7割を占め、ソニー<6758>グループ、富士通<6702>グループ、NTT<9432>グループと続いている。優良な大口顧客を抱えていることが特徴だ。さらに12年9月には、オムロン<6645>向けが主力のモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化し、顧客の多様化も進めている。

 また3月19日には、有給休暇を取得しやすい会社「トップ300」において、当社がサービス業で2位、全業種でも47位(引用元:最新「有給休暇取得率」トップ300「ランキング」東洋経済オンライン)になったと発表している。

 前期(14年2月期)連結業績見通しは売上高が前々期比4.1%増の67億円、営業利益が同7.2%増の4億90百万円、経常利益が同5.6%増の4億90百万円、純利益が同7.3%増の2億65百万円としている。主要顧客向けの派遣需要が好調に推移する。新規受注やMCTECの通期連結も寄与して増収増益のもようだ。

 第3四半期累計(3月〜11月)の利益進捗率は営業利益が87.4%、経常利益が88.2%、純利益が93.2%と高水準だったため、通期増額の可能性があるだろう。企業収益の改善に伴って新製品開発関連の引き合いが増加し、優秀な技術者に対するニーズが高まっている。さらに景気回復などを背景として製造業では技術者不足が深刻化しているため、エンジニア派遣および受託開発需要は高水準に推移するだろう。今期(15年2月期)も好業績が期待される。

 株価の動きを見ると、2月4日の786円から反発して一旦は2月12日の829円まで戻したが、その後は再び全般地合い悪化も影響して水準切り下げの展開となった。しかし3月24日の直近安値771円から反発し、3月28日には804円まで戻している。売り一巡して好業績を見直す動きだろう。

 3月28日の終値804円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS60円96銭で算出)は13〜14倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS507円23銭で算出)は1.6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。週足チャートで見ても26週移動平均線突破の動きを強めている。調整が一巡して出直り展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:13 | アナリスト水田雅展の銘柄分析