電子書籍関連のスターティア<3393>(東1)の株価は、東証1部市場への市場変更を好感して高値圏で推移している。電子書籍関連の好調を評価する流れにも変化はなく上値追いの展開だろう。
電子ブック作成ソフト「ActiBook」を主力に、Webアプリケーション開発などのウェブソリューション事業、クラウドサービスなどのネットワークソリューション事業、OA機器・MFP(複合機)販売などのビジネスソリューション事業を展開し、大手と競合しない中堅・中小企業向けを中心にストック型収益の向上を推進している。アジア市場へも本格的に事業展開する方針だ。
今期(14年3月期)の連結業績見通しについては、前回予想(5月10日公表)を据え置いて売上高が前期比22.9%増の81億60百万円、営業利益が同21.9%増の8億円、経常利益が同22.0%増の8億円、純利益が同2.3%増の4億円としている。主力の電子ブック作成ソフト「ActiBook」の好調が牽引して、先行投資による人件費増加などを吸収する。
第3四半期累計(4月〜12月)の進捗率はやや低水準だったが、今期はホスティングサービスのセキュリティ強化やソフトウェアの開発費用など先行投資の影響で、第4四半期(1月〜3月)の利益構成比が高い計画としている。
株価の動き(14年2月28日付で東証マザーズ市場から東証1部市場へ市場変更)を見ると、利益確定売りや全般地合い悪化の影響で1月高値2073円から2月4日の1475円まで急反落した。しかし2月21日に東証1部市場への市場変更を発表したことを受けて動意付き、3月7日の2209円まで上値を伸ばした。足元は目先的な過熱感を強めて一旦反落し、概ね1800円台半ば近辺で推移しているが、下押す動きは見られない。なお東証1部市場への市場変更に伴うTOPIX算入は3月28日大引け時点となる。
3月28日の終値1855円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円81銭で算出)は23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間7円98銭で算出)は0.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS605円71銭で算出)は3.0倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が縮小して目先的な過熱感は解消した。また週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。上値追いの展開だろう。
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2014年03月31日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】スターティアは電子書籍関連の好調を評価、上値追い
【アナリスト水田雅展の銘柄分析の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:23
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