株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

2014年05月28日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】チムニーは急伸後の自律調整一巡感、親会社との連携強化も期待して4月高値試す

 大手居酒屋チェーンのチムニー<3178>(東1)の株価は急伸後の反動調整局面だが、足元では自律調整一巡感を強めている。投資ファンドの保有株移動による需給面での安心感に加えて、親会社となったやまや<9994>や第2位株主となったアサヒビールとの連携強化の効果も期待され、再動意で4月高値を試す展開だろう。

 売上高が業界5位規模の居酒屋チェーンで、漁業などの一次産業、食材加工などの二次産業、店舗で商品を提供する三次産業まで一括管理する「飲食業の六次産業化」に向けた取り組みを強化している。仕入れ面では子会社の魚鮮水産が愛媛県で漁業権を保有し、13年には新たに2つの買参権を取得した。

 飲食事業では、居酒屋業態「はなの舞」「さかなや道場」などを直営とFCで展開し、13年5月に1号店を出店した軍鶏(しゃも)をメインとする新業態「龍馬軍鶏農場」を14年までに50店舗出店する計画だ。13年7月に新業態を推進する子会社「めっちゃ魚が好き」を設立、13年8月には「豊丸」「鶴金」など9店舗の事業を譲り受けた。子会社の紅フーズコーポレーションは「新橋やきとん」13店舗を運営している。

 コントラクト事業は、居酒屋事業で培った店舗運営ノウハウを活用して、官公庁の施設内を中心に受託食堂を展開している。14年4月には新たに船橋中央病院(千葉県船橋市)における食堂事業を受託した。

 5月7日に発表した今期(14年12月期)第1四半期(1月〜3月)の連結業績は売上高が111億21百万円、営業利益が6億94百万円、経常利益が7億21百万円、純利益が3億75百万円だった。連結初年度のため単純比較はできないが前年同期の非連結業績との比較で見ると6.0%増収、4.9%営業減益、2.2%経常減益、47.6%最終増益だった。原材料価格上昇、人件費増加、2月の大雪の影響などで減益だが、新規出店効果などで増収だった。純利益は減損損失の減少が寄与した。

 飲食事業では、養鶏場と連携した「軍鶏農場」業態および漁場直送の鮮魚を取り扱う「豊丸水産」業態の新規出店、既存店の改装・業態転換などで六次産業化を推進した。コントラクト事業では、店舗メニューの見直し、人員配置の再構築、新たな受託に向けての情報収集などを推進した。

 通期の連結業績見通しは前回予想(2月7日公表)を据え置いて、売上高が464億24百万円、営業利益が32億60百万円、経常利益が33億07百万円、純利益が15億87百万円としている。連結初年度のため単純比較はできないが前期の非連結業績との比較で見ると5.4%増収、5.2%営業増益、3.2%経常増益、10.9%最終増益となる。

 既存店売上高は前期比96.0%、グループ全体の売上高は同3.4%増の700億円、新規出店は直営30店舗、FC5店舗、閉店は直営10店舗、FC10店舗の計画だ。消費増税の影響で客数減少を見込み既存店売上高はマイナスの計画だが、新規出店・店舗改装・業態転換の効果に加えて、仕入価格見直しやメニュー改定による原価安定化、業務効率化や経費コントロール徹底などの効果も寄与して増収増益見込みだ。

 月次の売上動向(直営店全業態、前年比)を見ると、14年4月は既存店が102.3%、全店が103.4%だった。消費増税の反動を吸収して好調に推移した。客単価は既存店が101.0%、全店が102.9%と好調を維持し、客数は既存店が101.2%、全店が100.5%とプラスに転じた。また14年1月〜4月累計売上は既存店が99.3%、全店が102.3%となり、既存店売上は計画を上回る水準で推移している。

 4月の出店状況は、新規出店が6店舗(うちコントラクト2店舗)、閉店が2店舗で、14年4月末の店舗数は直営401店舗(うちコントラクト99店舗)、FC302店舗の合計703店舗となった。

 親会社やまやとの連携については酒類の共同調達、新商品の調達、物流、物件開発など広範囲にわたる双方へのメリットが出る施策を進めていく予定だ。また14年3月には、アサヒグループホールディングス<2502>傘下のアサヒビールが、投資ファンドの米カーライル・グループが保有する当社株式を買い取って当社に資本参加した。やまや、アサヒビールとの連携強化の効果が期待されるだろう。

 株価の動き(3月4日付で東証2部市場から東証1部市場へ指定替え)を見ると、2月25日の東証1部市場への指定替え発表、3月4日のアサヒビールによる資本参加発表を好感して動意付き、1300円台でのモミ合い展開から4月18日の上場来高値2675円まで急伸した。その後は急騰の反動調整局面となって5月20日の2020円まで調整したが、足元では2200円近辺まで戻して自律調整一巡感を強めている。

 5月27日の終値2173円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円38銭で算出)は25〜26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は0.9%近辺、実績PBR(前期実績の非連結ベースのBPS601円58銭で算出)は3.6倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して反発している。サポートラインを確認した形であり、自律調整が一巡して4月高値を試す展開だろう。

>>チムニーのMedia−IR企業情報

◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:29 | アナリスト水田雅展の銘柄分析