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2014年06月30日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】山田コンサルティンググループは強基調に転換して1月高値に接近

 各種コンサルティング事業を展開する山田コンサルティンググループ<4792>(JQS)の株価は、3月安値1897円から反発して強基調に転換した。そして6月27日には2470円まで上伸して1月高値2690円に接近している。今期増配見通し、高配当利回り、自己株式取得、さらに中期成長力を評価して上値追いの展開だろう。3000円台乗せも視野に入る。

 各種コンサルティング事業を展開するグループの純粋持株会社である。山田ビジネスコンサルティングの経営コンサルティング事業(経営・財務・企業再生・事業承継・M&A支援・資本政策などのコンサルティング)、山田FASの資本・株式・株主に関するコンサルティング事業(バリュエーション業務、M&A・企業再編の財務アドバイザイリー業務、上場支援業務、中堅中小企業対応M&A関連業務など)、山田不動産コンサルティングの不動産コンサルティング事業(不動産有効活用などのコンサルティング、不動産仲介、住宅販売仲介など)、東京ファイナンシャルプランナーズのFP関連事業(FP資格取得講座・実務研修、相続手続サポート業務など)、キャピタルソリューションおよび投資事業有限責任組合の投資ファンド事業(事業承継ファンド)などを展開している。

 中期経営目標としてROE(株主資本当期純利益率)20%以上を掲げ、重点戦略としては、大手金融機関・証券会社・地方金融機関・提携会計事務所との連携強化、事業再生・事業承継を切り口とした中堅中小企業対応M&A関連業務の拡大、中国現地法人およびシンガポール支店を拠点とした中国・アジア展開の強化などを推進している。投資ファンド事業では、事業承継問題を抱えている優良な中堅・中小企業をターゲットとして、投資リスクを最小限に抑えながら投資案件を発掘していく方針だ。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月8日公表)は、売上高が前期比3.2%増の80億円、営業利益が同3.2%増の17億70百万円、経常利益が同0.1%増の18億円、純利益が同33.4%減の10億80百万円としている。配当予想は年間90円(第2四半期末45円、期末45円)で、13年10月1日付株式100分割を考慮すると実質的に前期比10円増配となる。

 今期は投資ファンド事業で投資株式のイグジットを見込まず、純利益については前期計上した関係会社株式売却益や子会社間合併に伴う繰延税金資産計上の一巡で減益見込みだが、専門コンサルとしての認知度向上などで、主力の経営コンサルティング事業が好調に推移して全体を牽引する。資本・株式・株主に関するコンサルティング事業、不動産コンサルティング事業、FP関連事業も堅調に推移する。

 なお5月8日に自己株式取得を発表している。取得株式総数の上限は10万株(発行済株式総数に対する割合2.06%)で、取得価額総額の上限は20億円、取得期間は14年6月1日〜15年3月20日としている。

 株価の動きを見ると、3月の直近安値1897円から反発して強基調に転換し、着実に水準を切り上げている。そして6月27日には2470円まで上伸して、1月の年初来高値2690円に接近している。今期増配見通し、自己株式取得、そして中期成長力を評価する動きだろう。

 6月27日の終値2469円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS223円20銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間90円で算出)は3.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1518円77銭で算出)は1.6倍近辺である。強基調に転換して日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。高配当利回りも支援材料であり、1月高値2690円を突破すれば、上げ足に弾みがついて3000円台乗せも視野に入るだろう。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:28 | アナリスト銘柄分析