人材サービスのエスプール<2471>(JQS)の株価は、安値圏750円〜800円近辺でのモミ合い展開から上放れて強基調に転換した。6月24日には1035円まで上値を伸ばす場面があり、出直りの動きを強めている。今期(14年11月期)大幅増益見通しや中期成長力を評価して、1月の戻り高値1349円を目指す展開だろう。なお7月3日に第2四半期累計(12月〜5月)の業績発表を予定している。
アウトソーシング関連のビジネスソリューション事業(ロジスティクスアウトソーシングサービス、キャンペーンアウトソーシングサービス、障がい者雇用支援サービス)、人材派遣関連の人材ソリューション事業(販売・営業支援、オフィスサポート、試験運営サポート)、およびマーチャンダイジングサービス事業などを展開し、中期経営計画では16年11月期売上高100億円、営業利益5億円を目標としている。
ロジスティクスアウトソーシングサービスは、ネット通販市場の拡大も追い風であり、ECサイト出店企業などの物流センター運営・発送代行で新規顧客獲得を推進している。
障がい者雇用支援サービスは、障害者雇用促進法に基づいて大企業の障がい者雇用をサポートするもので、企業向け賃貸農園「わーくはぴねす農園」の栽培設備販売収入と農園運営管理収入を収益柱としている。千葉県市原市「わーくはぴねす農園 市原ファーム」では23社の企業が利用している。高付加価値サービスとして千葉県を中心に事業規模を拡大する方針で、14年6月には千葉県長南町「わーくはぴねす農園 茂原ファーム」を設立した。すでに10社の利用が決定している。
今期(14年11月期)連結業績見通しは、前回予想(1月15日公表)を据え置いて売上高が前期比11.8%増の60億円、営業利益が同2.3倍の1億50百万円、経常利益が同2.8倍の1億37百万円、純利益が同2.6倍の1億17百万円としている。主力のビジネスソリューション事業で、ロジスティクスアウトソーシングサービスと障がい者雇用支援サービスが好調に推移する。
ロジスティクスアウトソーシングサービスの新規顧客獲得や生産性改善、障がい者雇用支援サービスの新農園開設、前期赤字だったフィールドマーケティングサービスの黒字化、スマートメーター関連業務の拡大、人材ソリューション事業での携帯電話販売業務キャンペーンやコールセンター業務の好調、受注単価上昇などが寄与する。神奈川県の大型物流センター立ち上げに伴う人件費増加などを吸収して大幅増益見通しだ。高付加価値サービスの好調で中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、直近安値圏750円〜800円近辺でのモミ合い展開から上放れて強基調に転換した。6月9日に933円を付けて4月の戻り高値929円を突破した。さらに6月24日には1035円まで上値を伸ばす場面があり、出直りの動きを強めている。
6月27日の終値963円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS42円77銭で算出)は22〜23倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS72円70銭で算出)は13倍近辺である。6月24日の1035円から利益確定売りで一旦反落したが、日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形だ。また週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して強基調への転換を確認した形だ。中期成長力を評価して1月の戻り高値1349円を目指す展開だろう。
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2014年06月30日
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】エスプールは強基調に転換して出直り、1月高値目指す
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:38
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