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2014年08月02日

【村山貢司の気象&経済歳時記】新幹線効果のについて思う

村山貢司の気象&経済歳時記 夏休みの行楽で東京駅や羽田空港は大勢の人でにぎわっている。来年の春には東京と金沢を結ぶ北陸新幹線が開業する予定で、現地は早くも盛り上がりを見せている。

 東京と富山間の所要時間は現在の3時間11分から2時間7分と1時間以上も短縮される見込みで、観光客の増加に期待がかかっている。

 しかし、過去に開業した東北新幹線や秋田、山形の新幹線の効果は期待はずれの感がある。新幹線開業後の秋田や山形では平成の大合併があったにもかかわらず人口はほぼ横ばいであり、経済的な効果は十分とは言えない状況である。新幹線が開業したことによって本来のローカル線の本数は減少し、地元はかえって暮らしにくくなる場合があり、結果として地方から中核都市への移動、さらに東京への集中が加速される傾向が見られるのである。

 交通の便が良くなれば、企業は地方都市に支社をおく必要がなくなり、出張所に格下げ、あるいは転送電話だけになるなど、地方の雇用が低下するケースも見られる。北陸新幹線の開業後は小松、富山の空港は客が激減するであろう。結局は新幹線と航空機の客の争奪戦になりそうだ。

 JR東海が施工しようとしているリニア新幹線の場合、確かに便利にはなるが新たに作るだけの需要があるのかが心配になる。現在でも平日は空席が目立つのに、リニアができれば客が分散するだけの結果になり、現在の新幹線もリニアも両者が赤字になる恐れはないのだろうか。(気象予報士・経済評論家)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:00 | コラム