ナトコ<4627>(JQS)は、2円高の1148円と前日の8円高に続いて小幅続伸し25日線を抜いてきた。今期2ケタ増益、増配見通しで割安感があり注目したい。年初来高値は1月13日の1380円。
同社は、創業以来「ユニークな発想で新たな価値を創造する」という経営理念のもと、これまで独創的な商品を数々開発。塗料・インキ・合成樹脂・ファインケミカル製品の製造・販売及び関連商品の販売を行っている。塗料事業の金属用塗料分野では、鋼製家具、工作機械関連を中心として需要が堅調に推移しているほか、ユーザーの環境意識の高まりで環境対応型塗料が伸びている。シンナー事業では、新規顧客の獲得による需要増と有限会社アイシー産業の業績が貢献。
今2015年10月期・第1四半期業績実績は、売上高35億5100万円(前年同期比8.6%増)、営業利益1億7700万円(同11.2%増)、経常利益2億6200万円(同18.3%増)、純利益1億4700万円(同13.9%増)に着地。
通期業績予想は、売上高158億円(前期比11.3%増)、営業利益15億5000万円(同41.5%増)、経常利益16億円(同30.8%増)、純利益9億5000万円(同28.4%増)と2ケタ増益を見込む。年間配当は14円(同2円増)と増配を予定している。
株価は、1月13日に年初来の高値1380円からと買われた後、1150円を軸にモミ合っている。環境対応型塗料の需要が今後も拡大する見通しのほか、フィリピン工場の本格稼動に対する期待感がある。今期予想PER9倍台、PBR0.60倍と割安感があるほか、配当利回り2.2%と利回り妙味もソコソコあり見直し余地が広がる。6月3日に予定される第2四半期決算が計画通り推移していれば、高値奪回も視野に入ることから、ここからの押し目に注目したい。(N)
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2015年05月21日