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2015年09月10日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ソーバルは売られ過ぎ感の強い水準、3%台の予想配当利回りも評価

 ソーバル<2186>(JQS)は組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開している。株価は悪地合いの影響で急落したが、売られ過ぎ感の強い水準だ。16年2月期業績予想増額の可能性、3%台の今期予想配当利回り、さらに大幅連続増配という積極的な株主還元姿勢も評価して切り返す展開だろう。なお9月30日に第2四半期累計(3月〜8月)の業績発表を予定している。

■組み込みソフト開発などエンジニアリング事業を展開

 組み込みソフト開発、ウェブ/スマホアプリ開発、ハードウェア設計・開発などのエンジニアリング事業を展開している。技術力と経験豊富な人材を合わせ持つ国内有数の独立系組み込みソフト開発企業で、優良な大口顧客を抱えていることも特徴だ。

 15年2月期の主要顧客別売上構成比は、キヤノン<7751>グループが63.3%、ソニー<6758>グループが11.9%、富士通<6702>グループが8.5%、NTT<9432>グループが3.7%だった。15年2月期はソニーグループの構成比が14年12月期に比べて2.4ポイント上昇した。

 M&Aも積極活用して顧客や分野の多様化、新規事業の開拓、人材の確保を推進している。12年9月にはオムロン<6645>向けを主力とするモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化した。

 15年5月にはアンドールシステムサポート(東京都)を子会社化した。同社は車載システム開発、生産ラインや物流搬送設備などの制御システム開発に強みを持ち、子会社化することで組み込み用ソフトウェア・ハードウェア受託開発分野の業容拡大に繋がる。また同社の大阪支社を当社グループの関西圏進出の拠点と位置付けて積極的な事業展開を推進する。

 一方では15年3月にRFID事業をアートファイネックス(福井県)に譲渡した。15年2月期にソフトバンク関連の機器置き換え特需が一段落したため、RFID事業を売却して経営資源をエンジニアリング事業に集中する。

■16年2月期増収増益・増配予想、増額の可能性

 15年2月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(3月〜5月)17億74百万円、第2四半期(6月〜8月)16億86百万円、第3四半期(9月〜11月)17億65百万円、第4四半期(12月〜2月)16億95百万円、営業利益は第1四半期2億01百万円、第2四半期70百万円、第3四半期1億73百万円、第4四半期1億07百万円だった。第2四半期の営業利益は本社移転費用計上という一時的要因が影響した。

 また15年2月期の配当性向は40.1%だった。ROEは14年2月期比0.5ポイント上昇して13.5%、自己資本比率は同6.0ポイント低下して70.8%だった。

 今期(16年2月期)の連結業績予想(4月10日公表)は、売上高が前期比2.6%増の71億円、営業利益が同5.1%増の5億80百万円、経常利益が同3.5%増の5億80百万円、純利益が同5.0%増の3億50百万円としている。配当予想は同7円増配の年間38円(第2四半期末19円、期末19円)としている。大幅連続増配で予想配当性向は45.6%となる。

 エンジニアリング事業の受注が増加基調であり、新規顧客の開拓、受託案件の作業効率化、エンジニアの技術力アップとローテーションによる稼働最適化といった施策も推進する。本社移転費用や厚生年金基金脱退損失といった一時的費用も一巡して増収増益予想だ。

 第1四半期(3月〜5月)は売上高が前年同期比0.3%減の17億69百万円、営業利益が同11.0%減の1億79百万円、経常利益が同12.0%減の1億78百万円、純利益が同7.1%減の1億10百万円だった。

 前年同期に特需があったRFID事業(前年同期の売上高75百万円、営業利益48百万円)を15年3月31日付で譲渡した影響で全体として減収減益の形だが、エンジニアリング事業は同5.2%増収と好調に推移して実質的に増収増益だった。

 また通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が24.9%、営業利益が30.9%、経常利益が30.7%、純利益が31.4%と高水準である。新規連結のアンドールシステムサポートの業績を織り込んでいないことも考慮すると、通期会社予想は増額の可能性が高いだろう。

 製造業では技術者不足が深刻化しているため、新製品開発関連などで優秀な技術者に対するニーズが一段と高まっている。人材やパートナー企業の確保が課題だが、エンジニアのワーク・ライフ・バランスの充実、エンジニアの技術力向上、プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダーの育成、精度の高いプロジェクト管理、そして積極的なM&A戦略などの効果で中期的に収益拡大基調が期待される。

■株価は悪地合いで売られ過ぎ感

 株主優待制度については、毎年8月31日現在で1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。100株以上〜500株未満保有株主に対して500円相当のQUOカード、500株以上保有株主に対して2000円相当のQUOカードを贈呈する。

 株価の動きを見ると、悪地合いの影響で上場来高値圏1400円近辺でのモミ合いから下放れの形となり、8月25日に1070円、そして9月8日には1026円まで急落した。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 9月9日の終値1070円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS83円32銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は3.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS599円57銭で算出)は1.8倍近辺である。また時価総額は約45億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が15%程度と売られ過ぎ感の強い水準だ。また週足チャートで見ると一気に26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、52週移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。16年2月期業績予想増額の可能性、3%台の今期予想配当利回り、そして大幅連続増配という積極的な株主還元姿勢を評価して切り返す展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:13 | アナリスト水田雅展の銘柄分析