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2018年01月18日

巴工業は調整一巡して戻り試す、18年10月期微減益予想だが保守的

 巴工業<6309>(東1)は、遠心分離機械などの機械製造販売事業、合成樹脂や化学工業薬品などの化学工業製品販売事業を展開している。18年10月期は微減益予想だが保守的だろう。株価は調整一巡して戻りを試す展開が期待される。1倍割れの低PBRも見直し材料だろう。

■機械製造販売事業と化学工業製品販売事業を展開

 遠心分離機械を中心とする機械製造販売事業、合成樹脂や化学工業薬品などを中心とする化学工業製品販売事業を2本柱として、中国・深圳ではコンパウンド加工事業も展開している。

 17年10月期のセグメント別売上構成比は機械製造販売事業25%、化学工業製品販売事業75%、営業利益構成比は機械製造販売事業24%、化学工業製品販売事業76%だった。また地域別売上構成比は日本79%、アジア17%、その他4%だった。

 収益面では、機械製造販売事業が設備投資関連のため、第2四半期(2月〜4月)および第4四半期(8月〜10月)の構成比が高くなりやすい特性がある。

■18年10月期微減益予想だが保守的

 今期(18年10月期)連結業績予想(12月7日公表)は、売上高が前期(17年10月期)比4.2%増の428億円、営業利益が4.5%減の21億円、経常利益が5.4%減の21億円、純利益が4.9%減の14億30百万円としている。配当予想は前期と同額の年間45円(第2四半期末22円50銭、期末22円50銭)としている。予想配当性向は31.4%となる。

 セグメント別の計画は、機械製造販売事業の売上高が12.0%増の114億70百万円で営業利益が4.1%増の5億50百万円、化学工業製品販売事業の売上高が1.6%増の313億30百万円で営業利益が7.2%減の15億50百万円としている。

 機械製造販売事業、化学工業製品販売事業とも堅調に推移して増収だが、化学工業製品販売事業における電子材料分野の減収や化成品分野の商材一部消失の影響で、各利益は微減益予想としている。ただし保守的な印象が強く上振れ余地がありそうだ。

■株主優待制度は10月末に実施、ワインを贈呈

 株主優待制度は毎年10月31日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容はワイン(当社関連会社取扱商品)1本を贈呈する。

■株価は調整一巡して戻り試す

 株価は06年来高値圏2300円近辺から反落して上値を切り下げたが、2100円近辺で推移して調整一巡感を強めている。

 1月17日の終値2106円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS143円31銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間45円で算出)は2.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2706円72銭で算出)は0.8倍近辺である。時価総額は約222億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。調整一巡して戻りを試す展開が期待される。1倍割れの低PBRも見直し材料だろう。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:43 | アナリスト水田雅展の銘柄分析