プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社である。20年3月期第3四半期累計は減収減益だった。通期も減収減益予想である。21年3月期の収益拡大を期待したい。株価は戻り一服の形だが下値を切り上げている。
■双日グループの合成樹脂専門商社
双日<2768>グループの合成樹脂専門商社である。エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力に、オレフィン系樹脂、PET樹脂なども取り扱っている。需要先は精密機器、家電・電子、医療機器、建材、自動車部品、ホビー、衛生材料、パッケージング(包装)など幅広く、合成樹脂原料に関する高い専門性、提案力・ネットワーク力、少量多品種即納体制を強みとしている。
高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外はアジア地域の中国、台湾、フィリピン、タイ、インド、マレーシア、ベトナムに積極展開している。
19年3月期の商材別売上高構成比はエンジニアリング系樹脂39.9%、スチレン系樹脂20.5%、オレフィン系樹脂10.5%、PET樹脂6.1%、製品(合成樹脂関連他)12.6%など、販売先業界別売上高構成比は精密機器37.5%、家電・電子16.8%、建材8.2%、医療資機材7.8%、パッケージング・日用品6.5%などとなっている。海外売上高比率は38.4%だった。
■20年3月期減益予想だが21年3月期収益拡大期待
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比3.2%減の630億円、営業利益が8.4%減の11億30百万円、経常利益が6.8%減の10億70百万円、純利益が4.1%減の7億円としている。配当予想は19年3月期と同額の23円(第2四半期末10円、期末13円)である。
第3四半期累計は売上高が前年同期比8.6%減の451億12百万円、営業利益が9.1%減の8億76百万円、経常利益が10.7%減の8億28百万円、純利益が8.8%減の5億51百万円だった。医療資機材分野は増収だったが、精密機器分野、家電・電子分野、日用品分野を中心とする需要減速で減収減益だった。
第2四半期累計の進捗率は売上高が71.6%、営業利益が77.5%、経常利益が77.4%と概ね順調だが、第4四半期は新型コロナウィルス感染拡大の影響が懸念される。21年3月期の収益拡大を期待したい。
■株価は下値切り上げ
株価は戻り一服の形だが徐々に下値を切り上げている。1月31日の終値は605円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS81円89銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想の23円で算出)は約3.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1209円43銭で算出)は約0.5倍、時価総額は約52億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)
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2020年02月03日