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2020年02月12日

【編集長の視点】アサンテは続落も3Q高利益進捗率業績をテコに半年ぶり安値水準で下げ渋る

 アサンテ<6073>(東1)は、祝日前の10日に29円安の1926円と3営業日続落して引けた。日経平均株価が、新型肺炎の感染拡大による世界的な景気減速懸念で142円安と続落したことから、同社株にも持ち高調整の売り物が続いた。ただ昨年8月以来、およそ半年ぶりの安値水準となっており、下げ渋る動きもみせた。今年2月5日に発表した今2020年期第3四半期(2019年4月〜12月期、3Q)業績が、小幅減益で着地したが、今3月期通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことを手掛かりに下げ過ぎ訂正買いが交錯した。今期配当が、年間60円と2013年の新規株式公開(IPO)以来、7期連続の増配が予定されていることも合わせて買い評価されている。

■連続最高更新の今期通期業績に対して80%超の利益進捗率

 同社の今期3Q業績は、売り上げ114億1800万円(前年同期比0.3%増)、営業利益21億1200万円(同0.4%減)、経常利益21億2200万円(同0.9%減)、純利益14億1800万円(同0.7%減)と売り上げは続伸したものの、利益は小幅減益転換して着地した。新規エリア拡大に向け昨年9月に兵庫県に阪神営業所を開設し、採用・教育体制の強化、生産性の向上などを進めたが、認知度向上を図り、白蟻防除や地震対策の必要性を社会に訴求するためテレビCM、新聞折込、WEB広告などを積極的に推進、営業用販促費が、前年同期に比べ21.7%増の4億700万円となったことなどが要因となった。

 ただ3Q業績の3月通期予想業績に対する利益進捗率は、80%超と目安の75%を上回った。その今期通期業績は、売り上げ154億3000万円(前期比6.4%増)、営業利益26億1500万円(同14.4%増)、経常利益26億2800万円(同13.6%増)、純利益17億5200万円(同15.6%増)と予想され、純利益は、連続の過去最高となる。配当も、年間60円(前期実績54円)と7期連続の増配を予定している。

■半年ぶりの安値水準から低PER修正、高配当取りで昨年来高値目指す

 株価は、昨年2月につけた昨年来高値2259円から同8月に世界同時株安に巻き込まれて昨年来安値1900円へ突っ込み、中間配当の権利取りなどで2000円台を回復、高値固めを続けていたが、新型肺炎の感染拡大に今期3Q業績が小幅減益転換したことも重なって下値を探り、半年ぶりの安値水準となった。PERは13倍台、配当利回りは3.11%と割り負けており、底上げに再発進し昨年来高値奪回を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:56 | 編集長の視点