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2020年07月27日

【どう見るこの相場】両立か共倒れか、売りか買いかカギを握る関連株が再浮上!?

どう見るこの相場

 ほとんどの個人投資家が、ハムレットのように「生(買い)か死(売り)か、それが問題だ」と自問自答しているに違いない。またまたコロナ禍である。4連休の初日に新型コロナウイルス感染症の1日当たりの感染者が、東京都で388人、全国で981人も確認され、いずれも過去最高更新となり、その後も高止まりしているからだ。

 しかもその前日の22日からは、コロナ禍で打撃を受けた国内観光の需要を喚起する「Go To トラベル」キャンペーンが、東京発着の旅行や東京都民を除外する制限付きながら開始されたばかりだった。キャンペーンの継続が、医療インフラの脆弱な地方に感染を拡大させる引き金にならないか議論を呼んでいる。西村経済再生大臣の発言のように、感染の抑え込みと経済活動の正常化が「両立」するのか、それとも感染拡大の「第2波」がすでに始まっていて「共倒れ」となるのか心配が募る。仮に「共倒れ」と想定すると、今年3月に日経平均株価が、わずか9営業日間で4300円超もショック安した悪夢も甦る。

 この自問自答が繰り返されるのは、一つにはウイルス封じ込めに有効なワクチン開発が周回遅れとなっているためだろう。米英の製薬大手や米国のバイオベンチャーが、近く最終臨床試験入りし早ければ今年9月にも実用化とのスケジュールを明らかにしているのに対して、国内勢の実用化は、来年2021年春、秋と後塵を拝する。このうち先頭に位置する大阪大学発のバイオベンチャーのアンジェス<4563>(東マ)のDNAワクチンは、7月22日に第1相/第2相臨床試験の低用量の接種が完了したばかりで、海外勢の開発進展が伝えられるたびに、株価は下ぶれた。

 アンジェスは、今年3月の新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)の「第1波」時に、日経平均株価が、株価喪失となった急落安値1万6358円から6月の2万3185円まで41%のV字反騰する局面で、経済活動の正常化をサポートするとしてリード株の一翼を担った。株価自体も、2月末の年初来安値375円から6月の年初来高値2492円まで6.6倍の大化けを演じた。それが足元では最高値の1000円もの下値でのもみ合いを余儀なくされている。信用買い残が、1688万株と発行済み株式数の13%超にまで積み上がり、この荷もたれ感が縛りとなった結果である。

 しかしである。周回遅れとはいえ、国産ワクチンは国難脱出には不可欠である。アンジェスを筆頭に塩野義製薬<4507>(東1)、第一三共<4568>(東1)、明治ホールディングス<2269>(東1)、アイロムグループ<2372>(東1)などの開発進展に期待し、その遅れは、山中伸弥京都大学教授が、日本人の感染症対応力の高さとして指摘する「ファクターX」を発揮して凌ぎ切れればベストとまではいえなくても、ベター・シナリオとなるはずだ。

 そこで今回の当コラムでは、コロナ禍再拡大の関連株として「チーム・アンジェス」に注目してみることとした。アンジェスは、前述の通り株式需給的に高値ぶら下がりで身動きが取れなくなっているが、DNAワクチンの開発・製造プロジェクトに参画している各社は、この需給的な重みは相対的に軽くなっており、ワンチームとしての投資妙味を示唆しているからだ。さらにこのチーム構成を大阪大学発のベンチャーまで広げれば「チーム・阪大発ベンチャー」として意外株が浮上する可能性があるかもしれない。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:24 | どう見るこの相場