日本電子材料<6855>(東1)は、前日19日に23円高の1956円と3営業日ぶりに反発して引けた。同社株は、今年11月6日に今2021年3月期第2四半期(2020年4月〜9月期、2Q)累計決算の発表を予定しており、今年8月6日開示の今期第1四半期(2020年4月〜6月期、1Q)業績がV字回復して着地し、同時開示の今期2Q予想業績に対してなお高利益進捗率を示したことを見直して業績上ぶれ期待を高め割安ハイテク株買いが再燃した。ヒストリカル的にも、今期1QのV字回復業績でストップ高の急伸を演じたことも、再現連想を強めている。
■データセンター投資拡大でメモリー向け製品が好調に推移
同社の今期1Q業績は、前年同期比31.2%増収、6.60倍営業増益、8.12倍経常増益、3.39倍純益増益とV字回復した。データセンター関連投資の拡大でサーバーやPC向けのフラッシュメモリーの需要が旺盛に推移し、関連製品の拡販が続いたことが要因となった。この1Q決算と同時に期初に未定としていた今期2Q累計業績、3月期通期業績も開示し、うち2Q累計業績は、売り上げ77億円(前年同期比12.9%増)、営業利益12億円(同2.60倍)、経常利益12億円(同2.88倍)、純利益9億円(同2.39倍)とした。この2Q予想業績に対しても1Q業績は高利益進捗しており、改めて業績上ぶれ着地期待を高めている。
今3月期通期業績も、売り上げ170億円(前期比8.5%増)、営業利益23億円(同2.27倍)、経常利益22億円(同2.21倍)、純利益17億円(同58.0%増)と大幅続伸を予想、配当も年間14円(前期実績13円)と連続増配を予定している。
■1QのV字回復業績でストップ高と急伸もPERはまだ12倍
株価は、今期1QのV字回復業績がサプライズになってストップ高し、証券会社の強気投資判断、目標株価引き上げも加わり年初来高値2206円まで買い進まれ、足元では25日移動平均線を出没する中段固めを続けてきた。PERは12倍台と割安であり、年初来高値奪回から一段の上値チャレンジが続こう。
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2020年10月20日