■質問文を作成するだけで点検項目の変更に対応可能、安全モニタリングの省力化に貢献
東芝<6502>(東1)は9月15日、汎用性が高く、画像に対する質問に世界最高精度で回答できる質問応答AIを開発したと発表。
同AIは、画像に映る人物や物だけでなく背景を含めて色、形状、状態などの情報を用いて質問し、回答が得られることが特徴。これにより、従来は困難だった人物や物の場所や状況を反映した質問応答が可能となる。
■生産現場におけるヒヤリハットの要因を質問形式で点検し安全性を向上
例えば、生産現場における潜在的な危険(ヒヤリハット)要因の検知に適用でき、「人物が黒いマットの上にいるか」など、現場ごとのルールにあわせて作業員が所定の場所(黒い絶縁マットなど)に立っているかどうかを確認することができる。汎用性の高い質問応答AIの実現により、画像と質問を用意するだけで使用目的に合わせた作り込みを行う必要がなくなる。
■放送コンテンツや監視カメラ映像からのシーン検索などへの応用も可能
同社は公開データセットを用いた実験において、画像とテキストの膨大なデータで事前に調整していない場合(事前学習なし)は66.25%、事前に調整した場合(事前学習あり)は74.57%と、それぞれ世界最高精度のAI回答正解率を達成した。同AIを生産現場の安全モニタリングに適用することで、現場の安全性向上と監督者の作業省力化の両立が期待できる。また、放送コンテンツや監視カメラ映像からの特定シーン検索などへの応用も可能。
同社は、同技術の詳細を、ニューラルネットワークに関する国際会議ICANN2021で9月14日に発表した。
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2021年09月15日