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2022年06月13日

ネオジャパンは23年1月期1Qが2桁営業増益と順調、配当予想を上方修正

(決算速報)
 ネオジャパン<3921>(東証プライム)は6月10日の取引時間終了後に23年1月期第1四半期連結業績を発表した。増収・2桁営業増益と順調だった。通期予想は据え置いている。人員強化に伴う人件費増加など先行投資負担を考慮して営業・経常利益横ばい予想としている。ただし保守的な印象が強い。クラウドサービスが牽引して通期上振れの可能性がありそうだ。さらにDXの流れも背景として、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。なお配当政策を変更し、23年1月期配当予想を上方修正している。株価は小動きだが徐々に下値を切り上げている。好業績および配当予想上方修正を評価して出直りを期待したい。

■23年1月期1Q順調、通期営業・経常利益横ばい予想だが保守的

 23年1月期第1四半期の連結業績(収益認識会計基準適用だが損益への影響は軽微)は、売上高が前年同期比9.8%増の14億96百万円、営業利益が12.2%増の3億09百万円、経常利益が6.3%減の3億27百万円、そして親会社株主帰属四半期純利益が6.8%減の2億21百万円だった。

 営業外収益で前年同期に計上した保険解約返戻金60百万円が剥落して経常・最終減益だが、主力製品が好調に推移して増収、2桁営業増益だった。

 ソフトウェア事業は売上高が19.1%増の10億48百万円で、セグメント利益(調整前営業利益)が19.4%増の3億22百万円だった。売上面はクラウドサービスが利用ユーザー数の増加で12.4%増の6億43百万円(主力のグループウェアdesknet‘s NEOクラウドが12.0%増の5億39百万円)と好調に推移した。プロダクトは大規模ユーザー向けグループウェアdesknet‘s NEOエンタープライズの好調で30.7%増の3億85百万円(内訳はライセンス売上が57.8%増の1億05百万円、サポートサービスが11.6%増の1億94百万円など)だった。

 システム開発サービス事業は主要顧客の体制縮小の影響で、売上高が7.2%減の4億54百万円、セグメント利益が64.4%減の7百万円だった。海外事業は売上高が25.6%増の0.8百万円でセグメント利益が21百万円の赤字(前年同期は16百万円の赤字)だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が22年1月期比5.9%増の62億71百万円、営業利益が1.9%増の12億71百万円、経常利益が0.1%減の13億59百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が6.3%増の9億20百万円としている。配当予想については、配当政策を変更(配当性向の目標を従来の20%以上から30%以上目標に変更)し、期末3円上方修正して22年1月期比5円増配の19円(期末一括)とした。予想配当性向は30.8%となる。

 売上面の見込みとしては、ソフトウェア事業ではクラウドサービスが利用者数増加などで15%程度増収、ライセンス売上は官公庁や大企業向け中心に前期と同水準、カスタマイズ等の役務作業は前期の反動で減収、システム開発サービス事業は数%程度増収、海外売上は46百万円程度としている。利益面では、売上総利益率の若干の改善を想定するが、人員強化に伴う人件費増加など先行投資負担を考慮して営業・経常利益横ばい予想としている。

 ただし保守的な印象が強い。第1四半期の進捗率は売上高が23.9%、営業利益が24.3%、経常利益が24.1%、親会社株主帰属当期純利益が24.0%と順調である。売上高、利益とも期後半の構成比が高い傾向があり、クラウドサービスが牽引して通期上振れの可能性がありそうだ。さらにDXの流れも背景として、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は下値切り上げ

 株価は小動きだが徐々に下値を切り上げている。好業績および配当予想上方修正を評価して出直りを期待したい。6月10日の終値は1250円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS61円77銭で算出)は約20倍、今期予想配当利回り(会社予想の19円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS345円53銭で算出)は約3.6倍、そして時価総額は約186億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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