今週の当特集では、なおニューノーマル人気を継続しているウイズ・コロナ株に注目することにした。リユース(再利用)・リサイクル(再資源化)関連の2R関連株である。なかでも中古品の買い取り・再販関連株や中古車関連株、貴金属回収関連株は、足元でなお業績を上方修正している銘柄や好業績銘柄が相次いでいるのである。物価上昇に歯止めが掛からず、コロナ禍やウクライナ情勢によるサプライチェーン(供給網)問題がなお懸念されることも、業績と株価への押し上げファクターとなる可能性もある。全般相場では、主力ハイテク株にピークアウトしたとされた米国の長期金利が再び強含み高値での強弱感の対立が懸念されるなか、バリュー株妙味をアピールしている2R関連株は、スノーピークを反面教師に上値を伸ばす展開も期待できそうだ。
■中古品買い取り・再販株に上方修正が相次ぎ割安修正の順張り余地
決算発表が始まった今年7月以降、業績を上方修正した2R関連株の中古品の買い取り・再販銘柄や中古自動車関連株は時系列的に上げると次の通りとなる。中古品の買い取り・再販銘柄ではトレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)、買取王国<3181>(東証スタンダード)、ハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)、コメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)、BuySell technorogies<7685>(東証グロース)と続く。このうちはトレジャー・ファクトリー、買取王国、BuySell、BuySellは連続最高純利益を伸ばし、トレジャー・ファクトリー、買取王国は今期配当の増配も発表した。
月次売上高が、連続プラスとなっているのはパレモ・ホールディングス<2778>(東証スタンダード)、ワットマン<9927>(東証スタンダード)、ブックオフグループホールディングス<9278>(東証プライム)で、このうちワットマンは連続最高純利益更新を予想している。ゲオホールディングス<2681>(東証プライム)は、今3月期第1四半期業績がV字回復して着地し、シュッピン<3179>(東証プライム)は、自己株式消却を実施予定である。PER評価は、トレジャリー・ファクトリーとBuySellが割高なほかは市場平均以下で割り負けており、買取王国、パルモHDは10倍以下となっている。年初来高値水準にいる銘柄も多いが、上値追いを期待して順張り対処するところだろう。
■新車納入遅れと円安のダブル効果で中古車関連株も上方修正続出
中古車関連の2R株で業績を上方修正した銘柄は、アップルインターナショナル<2788>(東証スタンダード)、オークネット<3964>(東証プライム)、TRUCK−ONE<3047>(福証Q)と続き、このうちオークネットは増配を同時発表し、中古二輪車のバイク王&カンパニー<3377>(東証スタンダード)は、今年6月29日に今11月期業績の2回目の上方修正を発表した。オークション株は、新型車の納車遅れ・販売減少で出展台数の減少がありややアゲインストだが、ネクステージ<3186>(東証プライム)は、今11月期業績を上方修正し、ユー・エス・エス<4732>(東証プライム)の今3月期第1四半期は続伸して着地した。
プロトコーポレーション<4298>(東証プライム)とオプティマスグループ<9268>(東証スタンダード)の今期第1四半期純利益は、前年同期計上の特別利益の一巡で微減益着地となったが、それ以外は2ケタ続伸と好調推移となった。なお中古車輸出のオークネットとオプティマスGは、円安・ドル高も追い風となっている。グッドスピード<7676>(東証グロース)は、今期純利益の連続過去最高を予想していることから3期ぶりの復配を予定している。最割安株ではアップルインターのPER4.6倍、高利回り株ではオプティマスGの4.7%などバリュー株の宝庫であり、ポジティブ展開が有力となる。このほかリサイクル関連のR株では、松田産業<7456>(東証プライム)が、今期業績の上方修正と自株式消却、アサヒホールディングス<5857>(東証プライム)が、自己株式立会外買付取引をそれぞれ発表しており、外せない。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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2022年08月22日