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2022年10月28日

建設技術研究所、内水と外水による氾濫を一体で解析するモデル「内外水同時氾濫解析モデル」を開発

 建設技術研究所<9621>(東証プライム)は10月28日、大河川の氾濫原において中小河川、下水道も含めた実現象に近い浸水現象を表現できる内外水同時氾濫解析モデルを開発し、これを活用したサービスを開始したと発表。開発したモデルは、内外水の同時・連続的な浸水リスクを精度よく予測可能であり、効果的・効率的な浸水対策、安全で確実な避難を行うための有効な情報を提供する。

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■効果的な浸水対策に向けた課題

 実際の氾濫は、大河川、中小河川、下水道から連続的・複合的に発生するが、既往の解析モデルではこれらを別々に計算することが一般的だった。このため、中小河川の氾濫発生後に本川から大規模な氾濫が生じる場合や、河川が氾濫する前でも下水道からの浸水により避難路が確保できなくなる場合などにおいて効果的な浸水対策を行う上での課題を有している。

【開発した解析モデルと提供する技術サービス】

■開発した解析モデルの概要

 実現象に近い浸水リスクを評価することを目的に、一級河川、中小河川、下水道からの氾濫を一体的に解析できる内外水同時氾濫解析モデルを開発した。開発したモデルは、、(1)山地、市街地に降った降雨が河川、下水道に流入する過程を計算する「河川、下水道流出モデル」、(2)河川、下水道内の流れを計算する「河川、下水道追跡モデル」、(3)河川、下水道から市街地に溢れた水が地表面で拡散する現象を計算する「氾濫モデル」を組み合わせて一体的に解析することが可能である。これにより、河川氾濫のみを扱う既往の氾濫モデルに比べて、豪雨時に発生する連続的・複合的氾濫事象の時空間的な浸水範囲、浸水深などを詳細に把握することができる。

■提供する技術サービスの内容

 予測精度の高い内外水同時氾濫解析モデルを用いて地域の浸水リスク特性を正確に分析し、地域の安全度を高める効果的・効率的なハード対策、避難計画などのソフト対策を提案する。

■今後の展開

 解析の高速化を図り、リアルタイムでの浸水予測を行うシステム構築を進めるとともに、Webなどを活用した解析結果の外部公開に向けて関係機関との調整を図る予定である。また、今回開発したモデルを用いることにより。現時点であまり公表が進んでいない内水ハザードマップの作成にも展開していく。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:00 | プレスリリース