(決算速報)
トーソー<5956>(東証スタンダード)は11月1日の取引時間中に23年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。売上面は新設住宅着工戸数が減少する厳しい状況でも増収を確保したが、原材料価格高騰の影響や販促関連費用の増加などで減益だった。そして通期予想を据え置いた。原材料価格高騰の影響などを考慮して減益予想としている。製品価格改定効果やコストダウン効果などで下期の収益改善を期待したい。株価は地合い悪化も影響して反発力の鈍い展開だ。ただし第2四半期累計業績に対するネガティブ反応は限定的だった。23年3月期減益予想を織り込み済みであり、調整一巡して出直りを期待したい。低PBRも見直し材料だろう。
■23年3月期2Q累計減益、通期減益予想据え置き
23年3月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比2.2%増の101億65百万円、営業利益が28.6%減の1億68百万円、経常利益が22.0%減の1億99百万円、親会社株主帰属四半期純利益が32.6%減の1億04百万円だった。
売上面は、新設住宅着工戸数が減少する厳しい状況でも増収を確保した。住宅市場での販売が減少したが、非住宅分野、海外、福祉用品の販売が増加した。利益面は、資材ロス低減や生産工程見直しなどの原価低減を推進したが、原材料価格高騰の影響や販促関連費用の増加などで減益だった。なお売上総利益率は41.4%で1.2ポイント低下した。
セグメント別に見ると、室内装飾関連事業は売上高が2.0%増の99億45百万円でセグメント利益が27.7%減の1億62百万円、その他(福祉用品など)は売上高が13.0%増の2億20百万円でセグメント利益が48.4%減の5百万円だった。
四半期別に見ると、第1四半期は売上高が48億46百万円、営業利益が43百万円、第2四半期は売上高が53億19百万円で営業利益が1億25百万円だった。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比3.1%増の215億円、営業利益が23.6%減の6億円、経常利益が23.6%減の6億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が21.0%減の4億20百万円としている。配当予想は22年3月期と同額の10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。
原材料価格高騰の影響などを考慮して減益予想としている。第2四半期累計の進捗率は低水準の形だが、住宅関連市場の影響で第4四半期の構成比が高い季節特性がある。製品価格改定効果やコストダウン効果などで下期の収益改善を期待したい。
■株価は戻り試す
株価は地合い悪化も影響して反発力の鈍い展開だ。ただし第2四半期累計業績に対するネガティブ反応は限定的だった。23年3月期減益予想を織り込み済みであり、調整一巡して出直りを期待したい。低PBRも見直し材料だろう。11月1日の終値は491円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS46円95銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の10円で算出)は約2.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1476円41銭で算出)は約0.3倍、そして時価総額は約49億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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2022年11月02日