■業界全体の対策強化へ
インテリジェント ウェイブ(IWI)<4847>(東証プライム)、PKSHA Technologyは11月1日、カード不正データシェアリングにより不正を防止できる「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」を共同開発し、2023年6月の本番稼働に向け、順次カード業界全体へ展開していく。
【FARIS 共同スコアリングサービス開発の背景】
クレジットカード不正利用による被害は年々増え続けており、日本クレジット協会によれば、不正利用額は2022年1〜6月の半年間で約206億円、過去最悪であった2021年の年間不正利用額は330億円と増加が続いている。昨今、そうしたカード不正に対して、各取引に点数を付与し、不審な取引を検知するスコアリングといった方式を採用するカード会社が増えている。
従来、「不正である確率の高さ」のスコアリングをはじめとするカード不正利用対策はカード会社ごとに行われている。そのため、個社で検知した不正手口しか学習することができない。巧妙化する不正手口に対し、そうした各社の対策では限界がある。カードの不正利用という犯罪には、カード業界が一体となって対策をすることが不可欠。
そうした背景から、IWIとPKSHAは、カード不正手口に関する企業様間でのデータシェアリングを実現し、不正を防止できる不正検知サービス「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」を共同で開発し、キャッシュレス社会におけるカード不正利用への対策をより一層強化していくことを決定した。
【IWIとPKSHAのパートナーシップについて】
今回のサービス開発にあたって、豊富な不正検知システム導入実績とスコアモデルの共同化を可能にするサービス基盤(SaaS型の不正検知システム「IFINDS」)を持つIWIと、クレジットカード発行業者(イシュア)向け不正検知スコアリングにおける国内トップシェアの実績を持つPKSHAが協業することで今回のパートナーシップが実現した。
【FARIS 共同スコアリングサービスの特長】各社の不正データシェアリングにより被害を30%削減
・各社間での不正データシェアリングによる被害の防止
これまで個社ごとに対応していた新しい不正手口のデータが導入企業様間で共有されることで、導入企業全体でより多くのカード不正利用の被害を防ぐことができる。実際に複数のカード会社様で同サービスのPoCを行ったところ、既存の運用方式と比べ不正利用被害が平均30%程度削減されている。
・導入社数が増えていくことで、カード不正の検知精度が上がる
先述のとおり、共同スコアリングによって、他社で起こった不正も自社の対策強化のための情報として学習できるので、導入企業様が増えていくことで不正利用の検知精度が向上していく。
・スコアリングシステムの分析担当者の負荷軽減
AIモデルを利用するスコアリングでは、精度や品質を保つためにAIの分析が必要。同サービスでは、スコアリングの分析業務はIWIが行うので、それらの分析にかかっていた担当者の負荷を軽減することができる。
なお、同技術は、ジェーシービーとIWIが先日発表した「JCBとIWI、業界初となる横断的なクレジットカード不正利用対策に向けた協業へ」における、カード不正対策の共通基盤を支える技術として活用予定。こうした取組みから、IWIとPKSHAは国内の不正対策強化を促進していくとしている。
【インテリジェント ウェイブ(IWI)について】
IWIは、24時間365日止まらない決済システムの提供者として、カード決済におけるネットワーク接続、認証システムや不正利用検知システムを開発し、顧客の信頼を得てきた。「次代の情報化社会の安全性と利便性を創出する」を経営理念に、高速、安全、高品質で利便性の高いIT基盤を提供することにより、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援していく。
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2022年11月02日
インテリジェント ウェイブとPKSHA、カード発行会社間で不正データシェアリングを初実現する「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」を共同開発
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:23
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