ワットマン<9927>(東証スタンダード)は、前日7日に16円安の854円と続落して引けた。日経平均株価が1.76%と急反落し、東証スタンダード市場指数も0.84%と続落したことから、10月17日につけた直近安値718円からリバウンド途上にある同社株も、目先の利益を確定する売り物が増勢となった。ただ同社の今2024年3月期業績は連続の2ケタ増益と予想され、純利益が、連続して過去最高を更新することを見直し、さらに来週早々にも11月度の月次売上高が開示されることを先取りして、押し目買い買いも一考余地がありそうだ。テクニカル的にも、直近安値718円からの200円高で、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、リバウンド期待をフォローしそうだ。
■リユース事業とホビーサーチ事業が好調に推移し月次売上高も21カ月プラス
同社の今2024年3月期業績は、売り上げ80億5300万円(前期比8.5%増)、営業利益6億8000万円(同48.4%増)、経常利益6億8200万円(同34.2%増)、純利益4億5500万円(同27.9%増)と予想され、純利益は、前期の過去最高(3億5500万円)を連続更新する。リユース事業が、今年5月に大型店の本厚木駅前店を新規オープンしたことも加わり、既存店・全店の売上高が電化製品や服飾などの好調推移で続伸し、新品EC事業も、子会社化したホビーサーチのトレーディングカードなどのホビーが寄与することなどが要因となる。今年11月13日に開示した今期第2四半期(2023年4月〜9月期、2Q)決算でも、リユース事業の売り上げは前期比6.2%増、営業利益は5.3%増、ホビーサーチ事業も同22.1%増、30.1%増で着地した。
一方、月次売上高は、2022年2月から2023年10月まで既存店・全店とも21カ月連続のプラスとなり、前月10月度は、既存店が前年同月比3.9%増、全店が同7.7%増となっており、来週早々に発表予定の11月の月次売上高の動向に焦点が当たる可能性も高い。
■GC示現で「半値戻しは全値戻し」に弾みをつけ分割権利落ち後高値に挑戦
株価は、今年3月に発表した株式分割(1株を4株に分割)と増配を歓迎して年初来高値2690円まで買い進まれ、2610円で分割権利を落とした。権利落ち後は、落ち後安値579円から今期業績の続伸予想で落ち後高値1090円まで買い直され、718円まで再調整した。同安値から今期2Q累計業績の2ケタ増収増益着地を手掛かりに920円までリバウンドし、25日移動平均線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。この920円は、分割権利落ち後高値から直近安値までの調整幅の半値戻し水準をクリアしており、足元のもみ合い場面から相場格言の「半値戻しは全値戻し」の通り分割権利落ち高値奪回にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)
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2023年12月08日