■売られ過ぎ修正に期待
アルファクス・フード・システム<3814>(東証グロース)は、前日14日に3円安の378円と変わらずも含め5営業日続落して引けた。東証グロース市場指数が、0.11%安と続落したことが波及し同社株にもポジション調整の売り物が続いた。ただ、今年2月15日につけた直近安値363円を前に下げ渋る動きも示した。同社株は、今年2月13日に発表した今2024年7月期第1四半期(2023年10月〜12月期、1Q)決算で、純利益が収支トントンで着地したことで株価が急落したが、この調整が値幅で163円、日柄で1カ月と目先一巡感を示していることで、今期通期業績のV字回復予想や前期末での債務超過解消、純資産の上場基準達成を手掛かりに外食テック株買いも交錯した。テクニカル的にも、25日移動平均線から9%超のマイナスかい離しており、売られ過ぎ修正が期待されている。
■外食向けのDXシステム機器や配膳ロボットなどの納入・設置が拡大
同社の今期1Q業績は、売り上げ3億9200万円(前年同期比0.6%増)、営業利益500万円(同71.3%減)、経常利益100万円(同84.1%減)、純利益収支トントン(前年同期は1億1900万円の黒字)と増減マチマチで着地した。1Qは外食関係の主要顧客の年末年始の繁忙期に当たりシステム機器の納入が手控えられる時期となるが、売り上げは、ほぼ予定通りにシステム機器や配膳ロボットなど周辺機器が設置されて小幅ながら続伸し、純利益は、前年同期に計上した固定資産売却益1億3100万円が一巡したことで伸び悩んだ。
今期第2四半期・通期業績は期初予想に変更はなくこのうち9月期通期業績は、売り上げ20億円(前期比12.3%増)、営業利益1億2000万円(同2.11倍)、経常利益1億6000万円(同4.88倍)、純利益8800万円(同15.4%減)とV字回復を見込んでいる。なお同社は前々期2022年9月期末で4億2000万円の債務超過で純資産の上場基準に抵触していたが、前2023年9月期末では純資産は1300万円と改善して純資産基準に適合した。1株純資産は、前々期末の131.30円のマイナスから前期末に2.79円のプラスと水面上に浮上し、今期1Qでは3.36円とプラス幅が拡大した。
■25日線から9%超の下方かい離を修正し昨年来高値調整幅の3分の1戻しを目指す
株価は、外食向けDX(デジタルトランスフォーメーション)事業での業務提携や配膳ロボット導入などのたびに高値反応し、新型コロナ感染症の5類移行に昨年7月の第三者増資による資金調達が続きストップ高を交えて昨年来高値1000円まで買い進まれる場面もあった。同高値後は業績に反応して500円台で下値を確認する動きが続き、今期1Q業績の伸び悩みでは363円まで調整し底上げ模索となっていた。25日線からは9.2のマイナスかい離と売られ過ぎを示唆しており、まず昨年来高値から直近安値までの調整幅の3分の1戻しの575円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)
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2024年03月15日
【編集長の視点】アルファクス・フード・システムは業績復調・債務超過解消を手掛かりに底値もみ最終場面
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:43
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