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2024年05月20日

ソフトクリエイトホールディングスは上値試す、25年3月期も増収増益・5期連続増配予想

 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)はECソリューション事業とITソリューション事業を展開し、成長戦略としてクラウドサービス拡大などを推進している。24年3月期は計画を上回る大幅増収増益で着地した。各事業とも順調に拡大し、売上高・利益とも過去最高だった。そして25年3月期も増収増益で5期連続増配予想としている。需要が高水準であること、クラウドサービスの収益が積み上がる収益構造であることなどを勘案すれば、会社予想は保守的な印象が強い。会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価はやや上値の重い形だが、好業績を評価して、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■ECソリューション事業とITソリューション事業を展開

 ITソリューションサービスを展開する持株会社である。セグメント区分はECソリューション事業およびITソリューション事業としている。

 24年3月期のセグメント別売上高(外部顧客に対する売上高)は、ECソリューション事業が155億44百万円、ITソリューション事業が123億68百万円、経常利益(全社費用等調整前)はECソリューション事業が39億63百万円、ITソリューション事業が28億35百万円、経常利益の調整額が▲14億42百万円だった。

 売上高の内訳は、ECソリューション事業のECサイト構築が103.9億円、デジタルマーケティングが34.8億円、ECクラウドサービスが16.7億円、ITソリューション事業のセキュリティ・インフラ構築が60.2億円、ITパッケージが18.0億円、ITクラウドサービスが22.9億円、IT機器が22.5億円だった。各分野とも増収基調となっている。

■ECソリューション事業はECサイト構築「ecbeing」が主力

 ECソリューション事業は連結子会社ecbeingのECサイト構築パッケージecbeingの販売・保守・ホスティングサービスが主力である。ECサイト構築からマーケティング支援やデータ分析までワンストップで対応していることを強みとして、中〜大規模顧客向けを中心に国内ECサイト累計構築実績は22年度末時点において1600サイトを突破した。市場シェアは15年連続1位(出典:富士キメラ総研のソフトウェアビジネス新市場2023年版による「ECサイト構築パッケージソリューション市場占有率調査」で市場シェア57.1%)である。また23年のecbeing年間流通総額は1兆2405億円を突破した。

 22年2月にはecbeingが海外市場向けマーケティング事業・越境EC支援事業を展開するクロスシーの第三者割当増資を引き受けて資本業務提携した。22年11月にはecbeingが、レビューマーケティングプラットフォームのReviCoを展開する新会社ReviCoを設立した。23年7月にはecbeingがMicrosoftのAzure OpenAI Serviceを活用し、ChatGPTを組み込んだAIチャットボットシステムのAIデジタルスタッフをリリースした。

■ITソリューション事業はSIやワークフローシステムが主力

 ITソリューション事業は連結子会社ソフトクリエイトの自社開発SCクラウド、不正アクセス端末検知・遮断システムL2Blocker、システムインテグレーション(SI)やIT機器販売、連結子会社エイトレッド<3969>のワークフローシステム(パッケージ型AgileWorks、クラウド型X−point Cloud)を主力としている。24年4月にはソフトウェア受託開発を主力とするシステムワークスジャパンを連結子会社化した。

 なお23年7月にはソフトクリエイトが、日本マイクロソフトのマイクロソフトジャパンパートナーオブザイヤー2023において、Secure identities and access アワードおよびCommunity Response アワードの2部門でダブル受賞した。24年2月にはソフトクリエイトが企業向け生成AIサービスとしてSafe AI Gatewayをリリースした。Microsoft社のAzure OpenAI Serviceを基盤に採用し、企業が生成AIを安全・簡単に利用できるよう開発されたサービスである。24年6月にはSafe AI Gateway Ver3.0をリリース予定である。

 エイトレッドのワークフローシステムのシリーズ累計導入社数は累計4500社を突破している。そしてクラウド型X−point Cloudは、複数の市場調査レポートでワークフロー市場における出荷金額・売上金額実績シェア1位を獲得している。23年12月にはX−point Cloudが、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が認証する令和3年度改正基準の「電子取引ソフト法的要件認証」を取得した。24年3月にはAgileWorksクラウド版の販売を開始した。

 成長戦略として、クラウドサービス(ECクラウドサービスのメルカート、ビジュアルマーケティングプラットフォームのvisumo、レビュー最適化ツールのRevico、サイトミライズ、オムニチャネル分析ツールのSechstantなど)の拡販にも注力している。ビジュアルマーケティングプラットフォームのvisumoは導入実績が800社を突破した。

■24年3月期は増収増益・増配、25年3月期も増収増益・増配予想

 24年3月期の連結業績は売上高が23年3月期比15.1%増の279億12百万円、営業利益が19.6%増の51億69百万円、経常利益が19.3%増の53億55百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が19.0%増の32億57百万円だった。配当(配当性向目標を従来の30%から40%に引き上げて、23年10月24日付で第2四半期末9円、期末9円、合計18円上方修正)は48円(第2四半期末24円、期末24円)とした。23年4月1日付の株式2分割遡及修正後で見ると、23年3月期の25円に対して23円増配(4期連続増配)となる。大幅増配で配当性向は37.0%となる。

 計画を上回る大幅増収増益で着地した。売上高・利益とも過去最高だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、人件費増加などを吸収した。経常利益(23年3月期比+8.7億円)の増減要因分析は、売上総利益増加で+15.9億円、人件費増加で▲3.8億円、採用費・研修費増加で▲0.4億円、広告費増加で▲1.0億円、その他経費増加で▲2.0億円としている。

 ECソリューション事業は、売上高が16.7%増の155億44百万円で、経常利益(全社費用等調整前)が17.8%増の39億63百万円だった。主力のECサイト構築ecbeingをはじめ、各事業が好調に推移した。売上高の内訳はECサイト構築が12.0%増の103.9億円、デジタルマーケティングが25.0%増の34.8億円、ECクラウドサービスが33.2%増の16.7億円だった。

 ITソリューション事業は、売上高が13.1%増の123億68百万円で、利益が8.2%増の28億35百万円だった。利益面ではPC買替需要増加に伴うIT機器販売増加や先行投資などの影響で利益率がやや低下したが、売上面は順調に拡大した。売上高の内訳はセキュリティ・インフラ構築が10.2%増の60.2億円、ITパッケージが3.4%増の18.0億円、ITクラウドサービスが19.5%増の22.9億円、IT機器が25.4%増の22.5億円だった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が66億54百万円で経常利益が13億55百万円、第2四半期は売上高が71億98百万円で経常利益が14億97百万円、第3四半期は売上高が69億19百万円で経常利益が13億81百万円、第4四半期は売上高が71億41百万円で経常利益が10億97百万円だった。

 25年3月期の連結業績予想は売上高が24年3月期比7.5%増の300億円、営業利益が6.0%増の54億80百万円、経常利益が6.1%増の56億80百万円、親会社株主帰属当期純利益が5.9%増の34億50百万円としている。配当予想は24年3月期比7円増配の55円(第2四半期末27円50銭、期末27円50銭)としている。5期連続増配で予想配当性向は40.0%となる。

 引き続きECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費などの増加を吸収する見込みだ。売上高の計画はECソリューション事業が8.7%増の169億円、ITソリューション事業が5.9%増の131億円としている。また経常利益(24年3月期比+3.3億円)の増減要因分析見込みは、売上総利益増加で+8.1億円、人件費増加で▲2.1億円、研修費増加で▲0.2億円、広告費増加で▲0.4億円、研究開発費増加で▲0.3億円、その他経費増加(税金等)で▲1.8億円としている。

 なお半期別の計画を見ると、売上高は上期が前年同期比4.3%増の144億45百万円、下期が10.6%増の155億55百万円、経常利益は上期が10.3%減の24億14百万円、下期が15.1%増の30億66百万円で、下期偏重の計画としている。

 需要が高水準であること、クラウドサービスの収益が積み上がる収益構造であることなどを勘案すれば、会社予想は保守的な印象が強い。会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は3月末と9月末の年2回、長期保有優待も実施

 株主優待制度(詳細は会社HP参照)は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主(長期保有優待の基準日は毎年3月末)に対して、保有株式数および保有期間に応じてQUOカードを贈呈している。

■株価は上値試す

 株価(23年4月1日付で株式2分割)はやや上値の重い形だが、好業績を評価して、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。5月17日の終値は1851円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS137円50銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS741円49銭で算出)は約2.5倍、そして時価総額は約510億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:14 | アナリスト水田雅展の銘柄分析