
定額減税4万円は、当初はインフレ対策として期待されていた。しかし、実際には家計防衛に充当されるケースが多く、インフレ対策としての効果は限定的となっているようだ。
一方、この4万円を原資に株式投資を行う人も現れている。東証には、4万円で100株を購入できる低位銘柄が約460銘柄存在し、中には配当金も出る会社もある。これらの銘柄に投資すれば、4万円の変動収入が恒常収入に変わり、税制優遇制度を活用することで、さらに利益を増やすことも可能だ。
かつて兜町には、「低位株ファン」と呼ばれる投資家が多く存在した。彼らは、低位銘柄に投資して利益を得ることを専門としていた。しかし、「失われた30年」の経営破綻ラッシュで多くの低位銘柄が価値を失い、「低位株ファン」も淘汰されてしまった。
しかし、定額減税4万円を機に、再び「低位株ファン」が復活する可能性もある。4万円という少額でも投資を始められることから、初心者投資家にとっても参入しやすい環境が整っている。また、近年はオンライン証券の発達により、低位銘柄の売買も容易になった。
定額減税4万円が、日本の投資市場を活性化させるのかどうかは、まだ見守る必要がある。しかし、低位株投資という新たな選択肢が生まれたことは、注目すべき動向と言えるだろう。
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