(決算速報)
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は10月30日に25年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。前期の一過性収益の反動や人的資本投資によるコスト増加などで小幅営業・経常減益だったが、期初計画を上回る水準で着地した。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大した。そして通期の増収増益予想を据え置いた。期初時点で下期偏重の計画だったことを勘案すれば、積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。株価は急伸した年初来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。
■25年3月期2Q累計小幅営業・経常減益だが計画超、通期増益予想
25年3月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比9.5%増の151億71百万円、営業利益が2.8%減の26億15百万円、経常利益が3.4%減の27億56百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が6.9%増の17億68百万円だった。
前期の一過性収益(サイト運用収益3.3億円)の反動や人的資本投資によるコスト増加などで小幅営業・経常減益だったが、期初計画(売上高144億45百万円、営業利益24億14百万円、経常利益25億36百万円、純利益15億64百万円)を上回る水準で着地した。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大した。
ECソリューション事業は、売上高が5.7%増の81億49百万円で、経常利益(全社費用等調整前)が8.8%減の19億47百万円だった。主力のECサイト構築売上高が順調に拡大し、ECサイト売上拡大施策となるクラウドサービス売上高も伸長した。売上高の内訳はECサイト構築が8.6%増の55.2億円、デジタルマーケティングが11.5%減の16.0億円、ECクラウドサービスが26.1%増の10.1億円だった。
ITソリューション事業は、売上高が14.3%増の70億21百万円で、経常利益が9.3%増の14億10百万円だった。クラウドサービスやセキュリティ・インフラ構築が順調に拡大した。売上高の内訳はセキュリティ・インフラ構築が4.3%増の31.5億円、ITパッケージが35.6%増の11.2億円、ITクラウドサービスが22.4%増の13.4億円、IT機器が17.5%増の13.8億円だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が70億99百万円で営業利益が10億67百万円、第2四半期は売上高が80億72百万円で営業利益が15億48百万円だった。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が24年3月期比7.5%増の300億円、営業利益が6.0%増の54億80百万円、経常利益が6.1%増の56億80百万円、親会社株主帰属当期純利益が5.9%増の34億50百万円としている。配当予想は24年3月期比7円増配の55円(第2四半期末27円50銭、期末27円50銭)としている。5期連続増配で予想配当性向は40.0%となる。
引き続きECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費などの増加を吸収する見込みだ。売上高の計画はECソリューション事業が8.7%増の169億円、ITソリューション事業が5.9%増の131億円としている。経常利益(24年3月期比3.3億円増)の増減要因分析見込みについては、売上総利益増加で8.1億円増、人件費増加で2.1億円減、研修費増加で0.2億円減、広告費増加で0.4億円減、研究開発費増加で0.3億円減、その他経費増加(税金等)で1.8億円減としている。
なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高51%、営業利益48%、経常利益49%、純利益51%と順調だった。期初時点で下期偏重の計画だったことを勘案すれば、積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。
■株価は上値試す
株価は急伸した年初来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。10月30日の終値は2057円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS137円50銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約2.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS741円49銭で算出)は約2.8倍、そして時価総額は約567億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)
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2024年10月31日
ソフトクリエイトホールディングス、25年3月期2Q累計は期初計画を上回る水準で着地、EC・ITソリューションが牽引
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