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2024年11月08日

クリナップは25年3月期2Q累計減益も底堅い、高配当・低PBRは魅力

(決算速報)
 クリナップ<7955>(東証プライム)は11月7日に25年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。需要伸び悩みや原材料・資材価格高騰の影響で大幅減益だった。そして通期(10月31日付で下方修正)も減益予想とした。株価は上値の重い形だが、下方修正に対する反応が限定的で調整一巡感を強めている。高配当利回りや1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、出直りを期待したい。

■25年3月期2Q累計大幅減益、通期も減益予想

 25年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績(10月31日付で下方修正)は、売上高が前年同期比0.0%減の635億31百万円、営業利益が63.8%減の3億79百万円、経常利益が53.7%減の6億16百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が66.1%減の2億56百万円だった。

 需要伸び悩みや原材料・資材価格高騰の影響で大幅減益だった。部門別の売上高は厨房部門が1.5%減の512億28百万円、浴槽・洗面部門が3.9%減の74億94百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が316億43百万円で営業利益が2億72百万円、第2四半期は売上高が318億88百万円で営業利益が1億07百万円だった。

 通期の連結業績予想については10月31日付で下方修正して、売上高が24年3月期比1.6%増の1300億円、営業利益が22.0%減の10億円、経常利益が17.1%減の15億円、親会社株主帰属当期純利益が35.3%減の9億50百万円としている。配当予想は据え置いて、24年3月期と同額の31円(第2四半期末13円、期末18円)としている。予想配当性向は117.7%となる。

 プロモーション強化による需要喚起や全社的な原価低減を推進するが、需要伸び悩みや原材料・資材価格高騰の影響をカバーできず、前回予想(5月8日付公表の期初計画、売上高1340億円、営業利益21億円、経常利益27億円、親会社株主帰属当期純利益16億円)に対して、売上高は40億円、営業利益は11億円、経常利益は12億円、親会社株主帰属当期純利益は6億50百万円それぞれ下回る見込みだ。

■株価は調整一巡

 株価は上値の重い形だが、下方修正に対する反応が限定的で調整一巡感を強めている。高配当利回りや1倍割れの低PBRなど指標面の割安感も評価材料であり、出直りを期待したい。11月7日の終値は711円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS26円34銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約4.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1571円31銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約266億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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