JAXAとNEC<6701>(東証プライム)は1月23日、先進レーダ衛星「だいち4号」と静止軌道の光データ中継衛星との間で、世界最速となる1.5μm帯での衛星間光通信に成功したと発表。通信速度は毎秒1.8Gbpsを達成し、約40,000km離れた衛星間で観測データの伝送を実現した。この技術により、従来の地上局直接通信では困難だった大量の観測データを即時的にダウンリンクできるようになった。

2024年10月から技術実証を重ねてきた両社は、光衛星間通信システム「LUCAS」を活用し、北極、ヨーロッパ、アフリカ大陸を30分間にわたり観測した大容量のミッションデータを、一度の通信で地上に伝送することに成功した。これは、複数回に分けて伝送する必要があった従来の方法を大きく改善するものである。
JAXAとNECは1990年代から宇宙空間での光通信に取り組んでおり、政府の宇宙技術戦略においても戦略的重要技術と位置づけられている。今回の成果を機に、両社は関係機関と協業しながら、衛星間光通信の技術開発をさらに加速させ、日本の宇宙開発の発展に貢献する方針である。
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