大日本印刷(DNP)<7912>(東証プライム)は6月16日、生成AIと国内統計データを活用したマーケティング支援サービス「ペルソナインサイト」の提供を6月30日から開始すると発表した。同サービスは100人の仮想生活者(ペルソナ)とのチャット対話を通じ、生活者の深層心理やインサイトを可視化する仕組みで、従来の質的調査の課題を補完する手段として注目されている。

仮想生活者は、総務省の主要統計やDNP独自の書籍購買データを基に構築されており、生活者の多様な視点をリアルに再現する。企業の保有データを活用して特定顧客像にカスタマイズしたペルソナも生成可能で、ターゲットに応じたマーケティング戦略の構築が期待される。コンセプト立案やデザイン評価など、実務における幅広い活用が可能である点も特徴である。
同社は今後、食品・日用品メーカーなどへの導入を推進し、2025年度までに15社での採用を目指す。将来的にはAIエージェント機能や一括アンケート機能の追加も視野に入れており、マーケティングの高度化・効率化に資するサービス展開を強化していく構えである。
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