富士通<6702>(東証プライム)傘下の富士通Japanは7月1日、AIを活用して日常的な言葉から関連図書を探索できる全国初のクラウド型「Fujitsu AI探索サービス」の提供を開始したと発表した。明確なタイトルや著者名がなくても、利用者が入力した言葉をもとにAIが書誌データを学習・分析し、関連性の高い図書を一覧で提示する。青山学院大学と宮崎県門川町が同サービスを導入し、同日より運用を開始した。

同サービスは、従来のキーワード検索では難しかった「曖昧なニーズ」に対応し、利用者の好奇心や学びのきっかけを創出する。さらに、図書館の種別を問わず導入可能で、OPAC(オンライン蔵書目録検索システム)とも連携できる点が特徴である。2023年12月から提供を開始している大規模図書館向けの「蔵書探索AI」の技術をもとに、より低コストで導入可能なクラウド型として新たに開発された。
今後は2028年3月までに100団体への導入を目指す方針で、図書に限らず大学のシラバスや研究者情報、博物館資料など、多様な学びの領域への拡張を視野に入れる。富士通Japanは同サービスを通じて、生涯学習の支援と地域住民のウェルビーイング向上に貢献していくとしている。
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