東洋エンジニアリング<6330>(東証プライム)は7月1日、同社の子会社であるToyo Engineering India Private Limited(Toyo−India)がインドにおける回収CO2と電気分解による水素を原料としたメタノール合成実証プラントにおいて、初の製品生成(ファーストドロップ)に成功したと発表した。プラントはインド国営電力公社NTPCが運営するヴィンディヤチャル超大型火力発電所内に設置され、独自の技術「g−Methanol」を基に設計・建設された。今回の生成品は、発電所で回収されたCO2と、水を電気分解して得た水素を用いて合成された。

このプラントは、日産10トン規模での合成を可能にしており、インドでこうした手法によりメタノールを生産するのは初の事例となる。基本設計と一部機器の調達はTOYOのインド子会社が担い、建設はJACKSON社が担当した。今回の成果は、再生可能エネルギーの活用を前提としたクリーン燃料の製造実証として、大きな意義を持つ。
さらに、経済産業省の補助金事業に採択され、NTPCグループのNGELと共同で、アーンドラ・プラデーシュ州プディマダカにてe−メタノールの商用スケールでのバリューチェーン構築に向けた事業可能性調査も進めている。今回の実証結果は、再エネ由来の合成燃料供給網確立への前進とされ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環となる。
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