■非培養脂肪由来幹細胞の治療技術を中国市場で展開へ

 ADR120S<3750>(東証スタンダード)は7月3日、中国の国有ファイナンス企業である光彩国際投資集団有限公司(光彩集団)との間で、新たな細胞治療技術の国際展開に向けた覚書(MOU)を締結したと発表した。光彩集団は、投資・資産管理・企業コンサルティングなどを手がける中国有数の多角的投資企業であり、同社グループが保有する細胞治療技術と光彩集団の投資ネットワークを活かし、共同で事業機会の開拓を目指す。

 今回の覚書においては、非培養脂肪組織由来再生幹細胞(ADRCs)を用いた細胞治療技術や細胞治療機器の中国国内での普及、さらにヒトおよび動物を対象とした再生医療の研究開発および国際展開に向けた協力を進めていくことが盛り込まれている。今後、両社は資本提携や中国での合弁会社設立、事業運営、情報・リソースの共有などについて協議を進めるとしている。

 光彩集団は、国家プロジェクトの推進を担うなど中国国内外で大規模な事業実績を有しており、同社との提携によって、ADR120Sグループのメディカル事業の中長期的な成長が期待される。なお、2026年3月期の連結業績への影響は軽微と見込まれているが、今後、開示すべき事項が生じた場合には速やかに情報を開示するとしている。