■自動車・産業機器向け開発案件が堅調、センシング事業も黒字転換
ヴィッツ<4440>(東証スタンダード)は10月14日、2025年8月期(2024年9月〜2025年8月)の連結決算を発表した。売上高は48億5661万円(前期比39.7%増)、営業利益5億6665万円(同101.0%増)、経常利益5億8859万円(同69.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4億2421万円(同54.2%増)と、5期連続の増収・3期連続の増益となった。主力の組込みソフトウェアやシミュレーション技術、自動車・産業機器向け案件が堅調に推移し、子会社の増加も寄与した。年間配当は15円(前期比1円増)とし、次期は3円増の18円へ増配を予定している。
ソフトウェア事業は、自動車や産業機器向け制御ソフトやAIセーフティコンサルティングが伸び、売上高39億8266万円(前期比19.5%増)、営業利益5億537万円(同69.0%増)と好調だった。センシング事業もX線透過・CT装置などの大型案件が寄与し、売上高8億6156万円(同5.0倍)、営業利益4175万円(前期の損失から黒字転換)。新規連結のリザーブマートによるクラウド型施設予約システム事業を含む「その他」は、売上高1239万円で営業損失766万円。全体としてソフトウェア分野が収益を牽引した。
総資産は40億7210万円(前期比14.3%増)で、現金及び預金21億4911万円(同21.3%増)、投資有価証券2億9759万円(同51.3%増)が増加した。負債は12億3440万円(同13.8%増)で、賞与引当金2億7257万円、退職給付負債2億2714万円を計上。純資産は28億3774万円(同14.5%増)となり、自己資本比率69.4%を維持した。営業CFは5億7137万円、投資CFは8538万円、財務CFは△7972万円で、期末現金残高は21億4911万円に増加した。
2026年8月期は、売上高56億円(前期比15.3%増)、営業利益5億8000万円(同2.4%増)、経常利益5億9600万円(同1.3%増)、純利益4億3500万円(同2.5%増)を見込む。中期経営計画(2025〜2027年)に基づき、技術力・組織力・収益力の強化を進め、持続的な成長を目指す方針。開発需要は高水準を維持する見込みだが、技術者不足や人件費上昇をリスク要因とする。なお、次期は本社増床に伴う一過性コスト発生で利益成長が一時的に鈍化する見通しである。
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2025年10月14日
ヴィッツ、5期連続増収・3期連続増益、経常利益69%増の5億8800万円、3円増配へ
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