ローム<6963>(東証プライム)は4月21日、第5世代SiC MOSFETの開発を発表した。xEV用トラクションインバータやAIサーバー電源、データセンター向け電源などの用途を想定し、高温動作時(Tj=175℃)におけるオン抵抗を従来の第4世代比で約30%低減した点が特徴である。素子構造の見直しと製造プロセス最適化により、同耐圧・同チップサイズ条件での性能向上を実現し、高温環境下での小型化や高出力化に寄与する。

第5世代品は2025年からベアチップサンプル提供を開始し、2026年3月に開発を完了した。2026年7月からはディスクリートおよびモジュール製品のサンプル提供を予定している。今後はラインアップ拡充に加え、設計ツールの充実やアプリケーション設計支援体制の強化にも取り組む方針である。
生成AIや大規模データ処理の普及に伴い、電力密度の上昇や電力需給の逼迫が課題となる中、損失低減と高効率化を両立するSiCデバイスの重要性が高まっている。ロームは2010年に世界で初めてSiC MOSFETの量産を開始し、第4世代製品で車載・産業用途における採用実績を拡大してきた。今回の第5世代は業界トップクラスの低損失性能を実現し、電動車やスマートグリッドなど大電力アプリケーションのさらなる普及を後押しする。
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