
■最新調査を反映し「菊の紋章」を換装、実物エンジンも初公開
呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)が4月23日にリニューアルオープンした。開館20周年の節目に合わせた改修で、目玉は同館の象徴である10分の1戦艦「大和」の刷新だ。2016年の潜水調査で得られた最新知見に基づき、艦首にある菊の紋章の取り付け角度や、甲板上の機銃の配置、形状を細部まで修正。当時の姿をより正確に再現した新たな「大和」が来館者を出迎える。
■貴重な実物資料の公開とデジタル技術の融合
展示内容も抜本的に拡充された。3階の科学技術展示室では、戦後の日本のものづくりを支えた呉の技術に焦点を当て、初公開となる航空機用「火星」エンジンなどの貴重な実物資料を多数展示する。加えて、大型ワイドスクリーンによる没入型シアターを新設し、旧海軍工廠の膨大な図面を自由に閲覧できるデジタルアーカイブ端末も導入。アナログの迫力と最新のIT技術を融合させ、歴史の理解をより深める工夫が凝らされている。
■利便性向上と防災機能の強化で次世代へ継承
利用者の利便性と安全性の向上も図られた。館外には新たにミュージアムショップ棟を独立させて建設し、館内の混雑緩和を実現。館内はバリアフリー化とLED照明への一新、さらには大規模災害を見据えた浸水対策や非常用発電機の強化を施した。同市は新装した同館を、海事都市・呉が歩んだ技術革新の歴史を未来へ伝え、平和の尊さを国内外へ広く発信する中核拠点として運用する方針である。
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