
■首脳会談で信頼構築を確認
高市総理は5月1日からベトナム・ハノイを訪問し、新体制となったベトナム指導部との信頼構築を進めた。1日にノイバイ国際空港へ到着し、現地邦人と懇談。2日にはレー・ミン・フン首相と首脳会談を行い、ハノイ国立大学で「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の進化に関する政策演説を実施した。3日には重要インフラ施設などを視察し、次の訪問地であるオーストラリアへ向かったと報じられている。
■エネルギー支援と経済安保で合意
主な成果として、エネルギー支援枠組み「パワー・アジア」の第1号案件に、ベトナムのニソン製油所支援が位置づけられた。原油200万バレルの調達に向け、日本貿易保険(NEXI)が100%保証を付ける内容で、医療物資の安定供給網確保にもつながるとされる。あわせて、AI、半導体、重要鉱物、宇宙を経済安全保障上の新たな優先協力分野とし、サプライチェーン強靱化で一致した。
■防衛・インフラ協力にも広がり
海洋安全保障能力の向上、防衛装備・技術移転、サイバーセキュリティ分野での連携強化も確認された。今回の訪問は、単なる友好親善にとどまらず、エネルギー、経済安保、インフラ、物流、消費など幅広い分野で日本企業の事業機会を広げる契機として受け止められている。市場では、出光興産<5019>(東証プライム)、ENEOSホールディングス<5020>(東証プライム)、岩谷産業<8088>(東証プライム)、ルネサスエレクトロニクス<6723>(東証プライム)、大林組<1802>(東証プライム)、清水建設<1803>(東証プライム)、NIPPON EXPRESSホールディングス<9147>(東証プライム)、イオン<8267>(東証プライム)などが関連銘柄として意識される。
■日本株は政策関連と株主還元に関心
日本株全体では、日経平均株価が5万9000円台後半で推移し、6万円台を視野に入れた局面にある。市場の関心は、2026年3月期決算の実績から、2027年3月期の業績予想、増配、自社株買いなどの株主還元へ移りつつある。高市政権の経済安全保障、防衛力強化、戦略的財政出動を背景に、半導体ではアドバンテスト<6857>(東証プライム)、東京エレクトロン<8035>(東証プライム)、防衛・重工では三菱重工業<7011>(東証プライム)、商社・エネルギーでは三菱商事<8058>(東証プライム)、銀行株では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)などに資金が向かいやすい環境にあり、2026年9月のFTSEエマージング市場格上げ期待もベトナム関連の投資テーマとして注目される。
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