
■従業員SNS投稿の社内ルール、整備済みは23.2%にとどまる
帝国データバンクは5月15日、従業員個人のSNS投稿に関する社内ルールの整備状況アンケートを発表した。調査期間は2026年5月8日〜5月12日、有効回答企業は1,355社。自社の従業員が個人として利用するSNSで、社内情報の投稿など企業の社会的信用を毀損する恐れのある発信を制限する社内ルールが「ある」と回答した企業は23.2%にとどまり、2割程度にとどまった。
■「検討中」と「予定なし」で68.8%、未整備企業が大半
一方、「ルールはないが、検討中」は36.8%、「ルールを設ける予定はない」は32.0%となり、両者を合わせた現時点でルールなしの企業は68.8%に達した。企業からは「年々、指導だけでは不十分な面もあり、ルール作りを検討している」との声がある一方、「どこまで制限し、どこまで自主性にゆだねるかの判断が難しい」「ルールを設けても抑止力は軽微ではないか」といった慎重な意見も寄せられた。
■大企業と小規模企業で対応に大きな開き、業界別ではサービスが高水準
規模別では、個人のSNS投稿に対する対応の差が鮮明となった。大企業では50.5%が「ルールがある」と回答し、半数に達したのに対し、小規模企業は9.8%と1割を下回った。「ルールを設ける予定はない」は小規模企業で43.0%と4割を超えたが、大企業は17.2%にとどまった。業界別では、一般消費者との接点が多いサービスが27.9%と高く、リスク管理姿勢に企業規模や業界による格差が表れている。
■情報漏洩・炎上リスクが経営課題に、具体的指針と教育が不可欠
SNSを介した機密情報の漏洩、誹謗中傷、不適切な動画投稿などは、法的責任や社会的信用の低下に直結する可能性がある。特に対策が十分に整っていない小規模企業や、個人の倫理観と常識的判断に委ねる企業では、経営リスクへの備えが課題となる。今後は単なる注意喚起にとどまらず、従業員のプライバシーに配慮しながら、具体的な指針の提示やネットリテラシー教育を進め、組織を守る防衛策としてルール整備を急ぐ必要がある。
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