企業情報オンライン(総合版) - You Tube
2026年05月18日

【株式市場特集】銀行株に金利上昇メリット、地銀再編と株主還元が見直し材料に

toku1.jpg

■金利上昇局面で業績押し上げ期待、PBR1倍割れ銘柄にも物色余地

 あいちフィナンシャルグループ<7389>(東証プライム)三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)は前週13日、経営統合の基本合意を発表した。金利上昇局面では、銀行株が利ザヤ拡大や運用環境の好転を通じて業績を押し上げる金利敏感株として注目される。再燃する預金獲得競争を背景に業界再編が進むなか、銀行株は前期・今期とも最高業績を更新する見通しに加え、増配、自己株式取得、株主優待制度の導入、株式分割などのプラスアルファ材料も目立つ。地銀株には年初来高値を追う銘柄がある一方、PBR1倍割れの割り負け株も多く、6月の日本銀行金融政策決定会合への期待を含め、低PER株、低PBR株などに見直し余地が意識されそうだ。

■メガバンクを先陣に自己株式取得・株式分割・優待導入などが相次ぐ

 銀行株のうちプラスアルファの株式分割を発表した銘柄は、5行ある。コード番号順にあげると東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>(東証プライム)三井住友トラストグループ<8309>(東証プライム)三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)大垣共立銀行<8361>(東証プライム)紀陽銀行<8370>(東証プライム)となる。基準日は今年6月末、7月末、9月末とマチマチで分割比率も東京きらぼしFGが1対8、三井住友トラストが1対4、三井住友FGが1対2、大垣共立が1対5、紀陽銀行が1対3とさまざまである。このうち三井住友FGは自己株式取得・消却、株主優待制度導入との同時発表で、三井住友トラストも自己株式取得、東京きらぼしFGも優先株式取得とのそれぞれ同時発表で、5行とも分割権利落ち後の実質増配を予定している。PER評価は、東京きらぼしFGが7.3倍、大垣共立が17倍となっているが、残り3行は10倍〜12倍と割安である。分割権利取り妙味を示唆している。

 決算とともにプラスアルファの自己株式取得を発表した銘柄はさらに多く、株式分割との同時発表の3行を含めて18行を数える。メガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)が取得株式数4500万株(発行済み株式総数の0.40%)、取得総額1000億円、りそなホールディングス<8308>(東証プライム)が同2500万株(同1.11%)、350億円、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)が同2500万株(同1.0%)、1000億円を予定している。

 地銀株で発行済み株式総数に対して取得株式比率が高い銘柄を上げると、3.18%の富山第一銀行<7184>(東証プライム)以下、取得株式枠を変更拡大した京都フィナンシャルグループ<5844>(東証プライム)の3.16%に次いでスルガ銀行<8358>(東証プライム)九州フィナンシャルグループ<7180>(東証プライム)山口フィナンシャルグループ<8418>(東証プライム)ひろぎんホールディングス<7337>(東証プライム)ほくほくフィナンシャルグループ<8377>(東証プライム)と続き、上位7行に入る、第7位のほくほくFGの取得比率は1.82%である。このうちスルガ銀行、九州FG、ひろぎんHDが前週15日に年初来高値まで買い進まれた。

■年初来高値更新行でもなお低PERで低PBRランキングの上位にランクイン

 銀行株のうち12行が、前週末15日に年初来高値まで買われたが、そのなかでもなお株価が割安水準にとどまっているのは、前記の3銘柄を除くと愛媛銀行<8541>(東証プライム)の10.3倍以下、株式分割も発表した紀陽銀行の11.3倍、秋田銀行<8343>(東証プライム)の12.1倍、福井銀行<8362>(東証プライム)の12.2倍、四国銀行<8387>(東証プライム)の12.8倍、めぶきフィナンシャルグループ<7167>(東証プライム)の13.6倍、京葉銀行<8544>(東証プライム)の14.5倍と続き、なお上値余地を残している。

 このうち愛媛銀行と秋田銀行、四国銀行は、銀行株の低PBRランキングの上位にランクされるが、同PBRランキングの上位行は、究極の割り負け株とも位置付けられる。低PBR株としては0.38倍の清水銀行<8364>(東証プライム)、0.40倍のフィデアホールディングス<8713>(東証プライム)、0.45倍の北日本銀行<8551>(東証プライム)、0.47倍の東和銀行<8558>(東証プライム)、0.57倍のトモニホールディングス<8600>(東証プライム)、0.59倍の栃木銀行<8550>(東証プライム)、0.66倍の岩手銀行<8345>(東証プライム)、0.68倍の阿波銀行<8388>(東証プライム)などが浮上しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:04 | 特集