カシオ計算機<6952>(東証プライム)と慶應義塾大学は5月21日、カシオ計算機が開発するAIペットロボット「Moflin(モフリン)」を対象に、心理学および認知神経科学の観点から顧客体験に与える影響を分析・検証する心理学アドバイザリを実施したと発表した。実施期間は2025年10月から約半年間。

■物理的特徴とソフトウェア的特徴を検討
同アドバイザリには、慶應義塾大学文学部心理学専攻の寺澤悠理教授が参加した。製品開発者が「Moflin」を持ち主にどのような存在として認識してほしいかという意図を踏まえ、見た目、触感、動き、声などの物理的特徴と、応答パターンの形成、コミュニケーションの双方向性などのソフトウェア的特徴について、多角的な分析と議論を重ねた。
■丸みや触感が安心感につながる可能性
検証では、丸みのある外見が小動物を想起させ、持ち主の保護欲求を喚起することで、攻撃性の低下や情緒の安定化、癒しの感覚につながる可能性が示された。背景には、オキシトシンやドーパミンなど、社会的関係性や報酬に関わる神経経路の関与が想定される。また、温かく柔らかな触感が、副交感神経系を介して安心感をもたらす可能性も検討された。
■生き物らしさとウェルビーイングに注目
応答パターンについては、持ち主が愛着を形成しやすいパターンや、その可変性が与える影響を考察した。呼吸を思わせる動作、外に連れ出せること、昼夜で行動が変化すること、コミュニケーションの解釈に一定の自由度があることなども検討対象となった。これらの特徴により、「Moflin」はより生き物らしく、双方向的なコミュニケーションが可能な存在として認識され、持ち主の社会的自己肯定感やウェルビーイング向上につながる可能性がある。
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