
■48カ国大会が生む巨大な熱量
2026年FIFAワールドカップ北中米大会は、史上初めて48カ国が参加し、全104試合で争われる。米国、カナダ、メキシコの3カ国共催で、開幕は6月11日、決勝は7月19日となる。大会規模の拡大は、放送、配信、広告、旅行、スポーツ用品、飲食、イベント関連まで幅広い需要を生む。
日本では電通グループ<4324>(東証プライム)傘下の電通が国内放映権を取得し、DAZN、NHK、日本テレビホールディングス<9404>(東証プライム)傘下の日本テレビ、フジ・メディア・ホールディングス<4676>(東証プライム)傘下のフジテレビなどを通じて観戦機会が広がる。代表戦の盛り上がりは、国内サッカー市場を押し上げる導火線となり、株式市場でもサッカー関連株を見直すきっかけとなり得る。
■秋春制移行が重なるJリーグ
今回のW杯は、Jリーグにとっても重要な転換点と重なる。Jリーグは2026/27シーズンからシーズンを移行し、2026年8月第1週頃に開幕、2027年5月最終週頃に閉幕する日程へ移る。欧州主要リーグやAFCチャンピオンズリーグとの時期のずれを縮小し、移籍市場との接続を高める狙いがある。
W杯で日本選手の評価が高まれば、海外移籍や移籍金ビジネスの拡大を通じ、クラブ経営の成長にもつながる可能性がある。各クラブの筆頭株主企業や命名権を持つ企業にとっても、クラブ価値の向上はブランド露出や地域密着戦略の追い風となる。クラブ経営に関係する企業では、サイバーエージェント<4751>(東証プライム)グループの一員であるFC町田ゼルビア、メルカリ<4385>(東証プライム)傘下の鹿島アントラーズ、MIXI<2121>(東証プライム)が経営権を持つFC東京などが関連銘柄として意識されやすい。
■代表人気からクラブ価値へ
過去に「なでしこジャパン」がW杯で優勝した際、女子サッカーへの関心は一気に高まった。男子でも、代表の快進撃は国内リーグへの注目を呼び込む力を持つ。W杯で新たなスターが生まれれば、所属クラブ、出身クラブ、育成組織への関心も高まる。
Jリーグは百年構想リーグを経て新シーズンへ向かう過渡期にあり、代表人気をクラブ価値へ転換できるかが焦点となる。株式市場では、W杯相場が一過性のイベント物色にとどまるのか、それともJリーグ改革やクラブ経営の成長を評価する中期テーマへ発展するのかが注目される。関連企業では、放映権や中継に関わる電通グループ、日本テレビホールディングス、フジ・メディア・ホールディングスに加え、クラブを傘下に持つ企業や、命名権を通じて地域密着を進める企業にも視線が向かいやすい。
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