三菱電機<6503>(東証プライム)は6月9日、VTTフィンランド技術研究センターと共同で、海水を介して大気中からCO2を回収する「Direct Ocean Capture(DOC)」システムの基礎技術開発を完了したと発表した。今後、新たな協業パートナーを募り、実証と早期の社会実装に向けた取り組みを加速する。

DOCは、海洋が大気中のCO2を吸収するメカニズムに着目した二酸化炭素除去技術である。海水中のCO2濃度は大気中の約140倍で、同社とVTTは海水を一時的に酸性化し、気体となったCO2を回収する「酸性化アプローチ」を採用した。CO2貯留に加え、合成燃料や工業原料への利活用にもつなげやすい点が特長となる。
開発では、純化プロセスで漏れたCO2を再循環させる仕組みや、海水中の有価資源を副産物として回収する基礎技術も確立した。さらに、海水淡水化プラントや発電所、化学プラントなど既存の海水取水設備との統合を想定し、設備投資を抑えながら普及を進める構成を重視する。沿岸でのフィールド試験を進め、商業化への道筋を探る。
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