(決算速報)
巴工業<6309>(東証プライム)は6月11日に26年10月期第2四半期累計(以下、中間期)連結業績を発表した。化学工業製品販売事業が伸び悩んだため、全体として売上高、営業利益とも前年同期比横ばいだった。ただし通期予想については6月5日付で上方修正して前期比2桁増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は水準を切り下げて軟調だったが、上方修正を好感する形で反発の動きを強めている。高配当利回りも評価材料であり、出直りを期待したい。
■26年10月期中間期横ばいだが、通期2桁増益予想
26年10月期中間期の連結業績は売上高が前年同期比1.5%減の308億49百万円、営業利益が0.2%減の37億03百万円、経常利益が1.8%増の37億94百万円、親会社株主帰属中間純利益が8.9%増の27億93百万円だった。化学工業製品販売事業が伸び悩んだため、全体として売上高、営業利益とも前年同期比横ばいだった。
機械製造販売事業は、売上高が横ばいの88億40百万円、営業利益が0.7%減の18億73百万円だった。売上高の内訳は需要先別には国内官需が17.0%増の43億96百万円、国内民需が13.6%減の21億89百万円、海外が11.4%減の22億54百万円、製品別には機械が横ばいの20億50百万円、装置・工事が17.6%減の9億73百万円、部品・修理が3.7%増の58億17百万円となった。売上面は国内民需向け部品・修理、海外向け機械および部品・修理が低調だったが、国内官需および海外向け部品・修理の好調がカバーした。利益面は人件費の増加などにより微減益だった。
化学工業製品販売事業は、売上高が2.1%減の220億08百万円、営業利益が0.2%増の18億29百万円だった。製品別の売上高は、合成樹脂関連が中国の星際塑料(深圳)有限公司の清算完了により18.3%減の15億93百万円、工業材料関連が建材・耐火物向けの好調により21.8%増の37億68百万円、鉱産関連が樹脂向け添加剤の減少により17.4%減の59億87百万円、化成品関連がコーティング用途向け材料の好調により2.4%増の55億16百万円、機能材料関連が半導体製造用途向け材料の好調により4.2%増の27億54百万円、電子材料関連が半導体組立用途向け材料の好調により8.0%増の23億32百万円、その他(洋酒等)が55百万円(前年同期は0百万円)だった。売上面は伸び悩んだが、利益面は売上総利益の伸びが販管費の伸びを吸収した。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高153億33百万円で営業利益16億72百万円、第2四半期は売上高155億16百万円で営業利益20億31百万円だった。
26年10月期通期連結業績予想については6月5日付で修正し、売上高が前期比6.0%増の629億円、営業利益が10.2%増の59億円、経常利益が11.1%増の60億円、親会社株主帰属当期純利益が14.2%増の44億円としている。
前回予想(25年12月11日付の期初公表値、売上高632億円、営業利益57億50百万円、経常利益57億70百万円、親会社株主帰属当期純利益42億円)に対して、売上高を3億円下方修正したが、営業利益を1億50百万円、経常利益を2億30百万円、親会社株主帰属当期純利益を2億円、それぞれ上方修正した。
売上高は機械製造販売事業の海外向け案件が一部繰り延べとなった影響で前回予想を下回るが、各利益は化学工業製品販売事業の好調と機械製造販売事業の収益性改善により、前回予想に対して増益幅が拡大する見込みだ。また親会社株主帰属当期純利益については、中国の星際塑料(深圳)有限公司の清算完了に伴う為替換算調整勘定取崩益ならびに政策保有株式売却益の計上も寄与する。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
なお通期利益予想の上方修正に伴って、配当予想も6月5日付で期末4円上方修正(中間配当は据え置き)し、前期(25年5月1日付の株式3分割換算後60.33円)比15.67円増配の76円(中間期末36円、期末40円)とした。予想配当性向は50.8%である。新中期経営計画(26年10月期〜28年10月期)で配当方針を変更し、株主資本配当率(DOE)5%を下限として、連結配当性向50%以上を目標(従来は連結配当性向40%以上を目標)としている。
■株価は反発の動き
株価は水準を切り下げて軟調だったが、上方修正を好感する形で反発の動きを強めている。高配当利回りも評価材料であり、出直りを期待したい。6月11日の終値は1760円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS149円54銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の76円で算出)は約4.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1427円68銭で算出)は約1.2倍、そして時価総額は約527億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!
2026年06月12日
巴工業、26年10月期中間期は横ばいも通期営業利益2桁増益へ、化学・機械両事業の収益性改善が寄与
【決算発表記事情報の最新記事】
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:50
| 決算発表記事情報

































