
■初値150ドル、高値176.52ドル、終値160.95ドルと初日から活況
スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX:SPCX=NASDAQ)は6月12日、米ナスダック市場に上場した。公開価格は1株135ドル、初値は150ドルと公開価格を11%上回り、初日から世界最大級IPOへの関心の強さを示した。
株価は一時176.52ドルまで上昇し、安値149.34ドルを付けた後、160.95ドルで初日の取引を終えた。公開価格比では約19%高となり、初値買い後に高値圏からは伸び悩んだものの、終値でも公開価格を大きく上回った。出来高は5億2157万9415株、売買代金は849億7348万2千ドル規模とされ、歴史的な大型上場にふさわしい売買を集めた。
■スターリンクとAIを成長軸に宇宙事業を拡大
同社は2002年3月設立の米航空宇宙企業で、打ち上げロケット、宇宙船、関連システムの設計・開発・製造・運用を手掛ける。衛星通信「スターリンク」による低軌道ブロードバンド、再利用ロケットによる宇宙輸送、2026年2月買収のxAI由来事業を含む人工知能分野を成長領域とする。
日本国内では約21億8500万ドル、円換算で約3470億円を調達すると発表され、国内募集株数は1629万6296株、全体の約3%に相当する。日本の投資家が海外上場企業の大型IPOに参加できた点も話題を集めた。一方、上場初日の急騰は成長期待を大きく織り込んだ動きであり、今後はスターリンクの収益力、宇宙開発投資、AI関連投資の採算が株価評価を左右する。
■マスク氏の影響力も株価評価の焦点
創業者兼CEOのイーロン・マスク氏は、再利用ロケットとスターリンクを軸に同社を世界的な宇宙・AI企業へ押し上げた。今回の上場で保有資産が1兆ドル規模に達する可能性も伝えられ、経営者としての求心力は一段と高まった。一方、議決権の大半を握る見通しで、同氏の経営判断が株価評価を左右しやすい点も投資家の注目材料となる。
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